2011年12月14日水曜日

日本のイリド

裏山登り、動画解析、ゼミ、合間に青色ワラジムシ論文を進める。

これまで日本から青色ワラジムシを報告した論文はない?というスタンスで論文を書いている。しかし、「ない」と言うのはナカナカ大変。色々と探していたら手元に下記の論文があることが判明。著者は九州大学の方々のようだ。

Serological comparison of a crustacean and two insect iridoviruses
Ohba et al. (1991) Appl Ent Zool, 26: 123-128

オカダンゴムシから抽出したIIV(論文中ではAvIV)とTIV、CIVの性質を免疫学的?に調べている。

1.AvIVは、Galleria属(ガの仲間、ブドウムシ?)の幼虫で増殖させる。

2.AvIVは、TIVやCIVとは異なる。

3.Federici(1980)とCole and Morris(1980)がともにオカダンゴムシから抽出したウイルスは異なるのでは、と指摘している(しかし、とくに議論はしていない)。

私の能力では、この論文の実験結果を正確には理解できない。現在では、IIV-31(AvIV)、TIV、CIVは遺伝子レベルで異なることが証明されているので、2の結論は問題ないとして、3の結論が気になる。

Federici(1980)とCole and Morris(1980)が発見したウイルスは、現在では、ともにIIV-31と認識されている(と思う)。本論文も含め、この3本論文では、免疫学?病理学?的な手法が利用されており、私がそれをほとんど理解できず、詳しいとこが良く分からないのが不安、、、。

私が本当に知りたかったのは、ウイルスの発見場所なのだが、AvIVがどこのオカダンゴムシから抽出したのかについては記述されていない。ただ、増殖方法は本人達の別論文が引用されているので、そっちに書かれているのかも。

卒論で挑戦している新しいテーマ。幸先良いスタートが切れた。