2011年6月15日水曜日

ノコギリ?

授業×1。

あとは、Burmoniscus問題論文化に向けての作業。

学生が3階の窓の外にクワガタを発見。どうにか採集してみた。


ノコギリクワガタだと思って採集したけど、顎の湾曲具合とかトゲトゲ具合とか、私の印象とは若干異なる。私はいわゆる昆虫少年だったわけではなく、大学で、トある大御所の講義を聞いて、土壌動物の世界に足を踏み入れたので、昆虫の分類に関する知識は皆無に等しい。図鑑で調べてみたところ、どうも小型ノコギリクワガタということで良いみたい。

クワガタのことは良く分からないが、ワラジムシのことなら、、、。Burmoniscus問題第一段は、沖縄に生息する種の学名の問題。島間で別種が生息する、という意見と、全て同種とする意見がある。簡単に片付くだろうと思ったけど、実はとっても厄介な状況で、形態では変異がなさそうだけど、DNAでは明瞭に変異がある、という状況。形態変異が見つかれば、別種、ということで終わりだけど、、、。ということで、ここ最近は、表徴の内で定量化できそうなものを計測していていた。

そして、(何度か登場したけど)こんな図が完成。島間で違いがあったり、無かったり、、、。


さらに、横軸に体サイズ、縦軸に表徴をとってみたら、明らかに体サイズに依存して変異していることが分かった。4つの形質全てで同じ結果。つまり、ある島には、小さい個体がいて、ある島には大きな個体がいて、その結果、色々な形質に違いが見られ、それを基に種分類を議論をしていたみたい(他の形質も議論されている)。


完全変態の昆虫のように成体の齢が一定の動物は体サイズで議論しても良いのだろうが、ワラジムシ類は、死ぬまで脱皮し続けて体サイズが大きくなり続ける動物。たまたま小さい個体ばかりをとった可能性がある。どうするか、、、。

珍しく嬉しい連絡が届く。