2024年11月12日火曜日

オキナワキノボリトカゲの餌メニュー

午前
・卒論手伝い(野外調査)

午後
・会議
・論文書き

屋久島に持ち込まれたオキナワキノボリトカゲの餌メニューに関する論文が受理されました。

Maejima S., Honda M., Ota H., Kato H., Ueno A., Karasawa S. (in press)
Food habits of the exotic lizard Diploderma polygonatum polygonatum (Agamidae, Squamata, Reptilia) at a World Heritage site, Yakushima Island, Japan
Journal of Asia-Pacific Biodiversity, ???: ???–???

筆頭著者は、鳥取大学農学部初代研究室の学生で、彼女の超地道な努力が形になって嬉しい!

この学年は4名全員が女性という初めての経験をした。この論文が受理されたことによって、全員の名前が論文に載った!

他の論文は下記、、、オキナワキノボリトカゲに加えて、フナムシ、マダニ_、シカでした。

太田風歌, 仲田彰男, 松田彩, 杉田幸司, 唐沢重考 (2024)
宍道湖,中海,および,浜名湖のフナムシ相 (Crustacea: Isopoda: Oniscidea) について—シンジコフナムシ Ligia shinjiensis Tsuge, 2008 の分布に注目して
Edaphologia, 114: 29–39

Karasawa S., Muto R., Harada M. (2023)
Relationship between abundances of hard ticks (Acari: Ixodida: Ixodidae) and distribution of sika deer (Cervus nippon) in Tottori Prefecture, Japan
Medical Entomology and Zoology, 74: 41–51

原田実樹, 武藤諒, 唐沢重考 (2022)
鳥取県東部のニホンジカの分布状況,および分布制限要因の推定
山陰自然史研究, 18: 1–9

2024年11月11日月曜日

生き物の「居場所」はどう決まるか

午前
・卒論手伝い(野外調査)
・Rゼミ

午後
・大学業務
・会議
・資料作成



タイトルの通り、生き物の「居場所」がどのようの決まるのか、という生態学の本質を研究史と併せて学べる本。

特に、ガウぜの競争排除則、すなわち、資源をめぐる種間競争が種の分布に影響するのか、という点(歴史的側面)についての説明に多くが割かれている。

高校でも勉強するこの法則は、自然界では、個体数は指数関数的に増加し、その結果として資源をめぐって競争が起こることを想定している。

しかし、草食動物や植食性昆虫の餌資源である植物は枯渇することなく、地球は緑の世界を維持できている。この事実は、これら動物は資源をめぐって競争していないことを示唆している。これは「緑の世界仮説」と呼ばれる。

実世界では、資源をめぐって競争が起こるほど個体数密度が増加する前に、捕食や撹乱によって個体数密度が低減されていることは様々な研究によって明らかになってきた。

つまり、密度の決定には、餌資源よりも、捕食者による捕食の影響が強いと考えられる。

このことから、生物にニッチは、対象とする生物種と天敵の相互作用によって、「天敵からの被害を少しでも軽減できる空間(天敵不在空間)」として占められる、という新しい考えが生まれた。

ちなみに、「天敵不在空間」は天敵が全くいない空間を指すのではなく、ある種が絶滅せずに個体数が維持できる環境を指す。

いわゆる、ボトムアップとトップダウン、どっちが大事?という問いである。

しかし、この本の面白いのは、この説明ではない。

1〜5章までかけて述べてきた「資源を巡る競争排除の否定」と「天敵による生息場所の制御」であるが、筆者自身がチョウの研究を通して「天敵不在空間」ではうまく説明できない現象を見つけてしまう。

そして、その説明のために、再度「競争」の概念を持ち出すことになる。しかし、資源を巡る競争ではなく、「繁殖」に関わる競争、すなわち「繁殖干渉」である。

生物の分布において繁殖干渉が(過去の影響も含めて)強く影響していると筆者は強調する。

ただし、資源を巡る競争も存在しないのではなく、条件が揃えば生じると記されている。なお、条件が揃うことは少ないので、資源を巡る競争はあまり生じないと示唆される。

新しい概念を紹介しているということではないが(むしろ、今では必須な考え?)、分布の決定要因という最も基本的なテーマについて、その歴史変遷も含めて学べるおすすめの一冊。特に、学術書よりも新書の方が読みやすいという方は手に取りやすいかと。

目次
第1章:「種」とは何か
第2章:生き物の居場所ニッチ
第3章:ニッチと種間競争
第4章:競争は存在しない
第5章:天敵不在空間というニッチ
第6章:繁殖干渉という競争
終章:たどり来し道

2024年11月7日木曜日

頑張った

午前
・PCR実験
・論文書き

午後
・PCR産物精製 ・論文書き
・データ整理

実験したり、再投稿の作図をしたりと頑張った気がする一日。

2024年11月6日水曜日

頭がボ〜っ

午前
・シーケンス準備
・標本整理

午後
・標本整理
・PCR実験
・論文書き

2plate分のシーケンス準備をして発注。さらに、1plate分のPCR実験を行った。

ピペット作業がある一定数を超えると頭がボ〜っとして、あの試薬入れたかな、とか、どのサンプルまで処理したかな、とか不安になり、非常に効率が悪くなる。

でも、やれる時にやってしまわないと放置されてしまう、、、。

あと1plate分PCR実験をしてシーケンスに出せれば一区切りなのだが。

2024年11月5日火曜日

京都競馬場の3コーナー

午前
・PCR実験
・論文書き

午後
・卒論手伝い(データ解析)
・PCR産物精製
・論文書き

投稿中の論文が査読から戻ってきた。minor!しかも、極めて軽微。

良かった、良かった。

執筆の波が激しかった分類論文もどうか英文校閲に出せた。

2plate分PCRと精製もした。明日、シーケンスにだせそう。

頑張った1日。

3夜連続で放送されたブラタモリ、2日目まで観た(3日目は録画)。

1日目も面白かったけど、2日目は見入ってしまった。

2日目は京都の淀。淀といえば京都競馬場。

そして、京都競馬場は3コーナーに坂がある(3コーナーにピークがある)独特な形状をしている。

この独特な形状の京都競馬場で行われる春の天皇賞は3200mという長距離レースであるため3コーナーを2回登る(1周半走るため)。

1週目の3コーナーの下りでスピードがついてしまうと最後まで持たなくなってしまう。

そこで、京都の3コーナーは「ゆっくり上り、ゆっくり下る」という格言がある。

と、京都競馬場の独特の形状は数多くの競馬のドラマを生み出してきたのだが、この3コーナーの盛り上がりは、豊臣秀吉が作った堤防の上に作られたため、とブラタモリで紹介されていた、、、!

豊臣秀吉の国づくりが、競馬のロマンに関係していたとは。良いことを学びました。

2024年11月1日金曜日

mac mini

午前
・野外調査
・生態学ゼミ(中間発表)

午後
・Rゼミ
・研究室片付け
・資料作成

Appleの新作が色々と公開された。

M4搭載のmac mini(16GBユニファイドメモリ、512GBSSD)は124,800円。

同じスペックのmac book proは248,800円(他のスペックが違うかも)。

mac miniが、かなりお手頃に感じる。手のひらサイズになったので、講義の際、ノートPCの代わりにmac miniを持ち運ぶことも現実的?

ただ、ストレージを256GBから2TBにすると+120,000円なので、私には到底無理。ストレージは外付けで対応できるので、あまり大きな問題ではないか?

買う予定はないけど、mac mini派としては、何だか嬉しい。