貸して頂いた貴重な標本の解剖とお絵かき。
8瓶(8個体ではない)貸して頂いたが、オスは2瓶のみ。
標本状態はかなり悪いだろうと思っていたが、結構、観察できた。しかし、最も観察したかった第7脚は、最も重要な部位以外は確認できなかった。不幸中の幸いなのか、、、なぜ、他の部位はほぼ完全な状態で残っているのに、、、。
調べているのはこんな種。
解剖する必要がほとんどなかったので、実体顕微鏡で観察できるものは8割ぐらい終わった。あとはプレパラートを作製して、年明けに観察。
2017年12月26日火曜日
アメリカミズアブ
朝一で今年最後の授業。
その後は、年末の恒例行事の文献のPDF化、論文書きで終了。
昆虫と自然 2018年 1月号、を入手。
特集は、昆虫利用の新たな可能性。知らない世界で、とても勉強になった。
昆虫と言っても、その多くはアメリカミズアブの話。
本種は、名前から想像できるが外来種で生ゴミなどで発生する。ハエの幼虫をウジ虫と呼んでいるので、生ゴミにウジ虫を発生させる昆虫と言える。
こんな不快害虫になり得る昆虫を有効利用するための研究が進んでいるよ!、という特集である。
簡単に言うと、ミズアブに生ゴミや家畜の糞に産卵させ、ウジ虫を発生させる。そして、そのウジ虫(or蛹、成虫)を養殖や家畜の餌として利用しようというのだ。
なぜならば、世界の食料生産量の1/3は廃棄されているそうで、日本などではその廃棄物は生ゴミとして焼却している。したがって、有機物を二酸化炭素として待機中に排出している。
しかし、上記の方法が実現すれば、生ゴミ⇒動物性タンパク質(昆虫)⇒餌⇒食料生産、という循環が可能となるのだ。
また、昆虫の蛹を養殖の餌として使用したら免疫力が高まることもあるらしい。
一方で、生物濃縮などが起こる可能性があり、また、飼育のコストなども考えると、すぐに実用化とはいかないようだ。
その後は、年末の恒例行事の文献のPDF化、論文書きで終了。
昆虫と自然 2018年 1月号、を入手。
特集は、昆虫利用の新たな可能性。知らない世界で、とても勉強になった。
昆虫と言っても、その多くはアメリカミズアブの話。
本種は、名前から想像できるが外来種で生ゴミなどで発生する。ハエの幼虫をウジ虫と呼んでいるので、生ゴミにウジ虫を発生させる昆虫と言える。
こんな不快害虫になり得る昆虫を有効利用するための研究が進んでいるよ!、という特集である。
簡単に言うと、ミズアブに生ゴミや家畜の糞に産卵させ、ウジ虫を発生させる。そして、そのウジ虫(or蛹、成虫)を養殖や家畜の餌として利用しようというのだ。
なぜならば、世界の食料生産量の1/3は廃棄されているそうで、日本などではその廃棄物は生ゴミとして焼却している。したがって、有機物を二酸化炭素として待機中に排出している。
しかし、上記の方法が実現すれば、生ゴミ⇒動物性タンパク質(昆虫)⇒餌⇒食料生産、という循環が可能となるのだ。
また、昆虫の蛹を養殖の餌として使用したら免疫力が高まることもあるらしい。
一方で、生物濃縮などが起こる可能性があり、また、飼育のコストなども考えると、すぐに実用化とはいかないようだ。
2017年12月25日月曜日
2017年12月22日金曜日
2017年12月21日木曜日
積雪
卒論調査、と思って外に出たら雨。晴れ予報だったのに。
調査地点数が少なく、また、午後から良くなりそうなので、午後に延期。
初校修正の続き。画像は投稿規定のサイズところしか確認をしていなかったのが原因で、dpiが小さいことが問題だったようだ。小さなサイズで作成していたのは、dpiを上げてもサイズ的に問題ないのだが、原図が小さいのは作り直し、、、。
昼からの統計ゼミ、その後の会議を経て、無事に天気が良くなったので、卒論調査。積雪が心配だったが、調査地は問題なかった。
大学に戻って図の作成。どうにか終了させて、期限内に無事に初校を提出。
明日も卒論調査。今年最後の野外調査の予定。
調査地点数が少なく、また、午後から良くなりそうなので、午後に延期。
初校修正の続き。画像は投稿規定のサイズところしか確認をしていなかったのが原因で、dpiが小さいことが問題だったようだ。小さなサイズで作成していたのは、dpiを上げてもサイズ的に問題ないのだが、原図が小さいのは作り直し、、、。
昼からの統計ゼミ、その後の会議を経て、無事に天気が良くなったので、卒論調査。積雪が心配だったが、調査地は問題なかった。
大学に戻って図の作成。どうにか終了させて、期限内に無事に初校を提出。
明日も卒論調査。今年最後の野外調査の予定。
2017年12月20日水曜日
2017年12月19日火曜日
2017年12月14日木曜日
性決定メカニズムが多様化
文献探しで午前中が終了。
昼から統計ゼミ、会議、PCR実験で終了。
別の文献を探していて偶然見けた重要な論文。
Diversity and evolution of sex determination systems in terrestrial isopods.
Becking et al. (2017) Scientific RepoRts, 7: 1084.
ワラジムシ類の性決定メカニズムが多様化していることを示した研究。
ちなみに、ワラジムシ類の性決定は、遺伝的には性染色体で決定し、表現型は性ホルモンが分泌されることで決まる。
内容としては、系統樹を作成して、性決定の進化パターンを示しただけだが、実験方法がとても勉強になる。
まず、系統樹作成に関しては、トランスクリプトームのデータを用いて88の遺伝子マーカーで作成している。陸生ワラジムシ類としては、初めての利用と思われる。
ただ、この方法はお金もかかり大変なので、と親切なことにサンガーシーケンス用に10個のプライマーを作成してくれた。これがワラジムシ類の系統解析のスタンダードになるのかな?
で、もう一つ厄介な性決定様式の解明。と言うのも、ワラジムシ類の性染色体は、形の違いが乏しいので、スタンダードな核型分析は適用できない。
近年では、分子生物学的な手法も色々と開発されているが、それをすぐに適用できる状況でもない。
そこで、造雄腺の挿入によるメスのオス化を使って検証している。これがなかなか面白い。
メスがヘテロと仮定した場合、つまり、オス/メス=ZZ/ZWのとき、
と仮説が立てられる。また、メスがホモと仮定した場合、つまり、オス/メス=XY/XXのとき、
と仮説が立てらるので、F1の性比で検証できる。
結論としては、解析した対象だけでも3回の性決定様式の進化が認められた。ボルバキアによる性染色体の消失が効いていると予想している。
昼から統計ゼミ、会議、PCR実験で終了。
別の文献を探していて偶然見けた重要な論文。
Diversity and evolution of sex determination systems in terrestrial isopods.
Becking et al. (2017) Scientific RepoRts, 7: 1084.
ワラジムシ類の性決定メカニズムが多様化していることを示した研究。
ちなみに、ワラジムシ類の性決定は、遺伝的には性染色体で決定し、表現型は性ホルモンが分泌されることで決まる。
内容としては、系統樹を作成して、性決定の進化パターンを示しただけだが、実験方法がとても勉強になる。
まず、系統樹作成に関しては、トランスクリプトームのデータを用いて88の遺伝子マーカーで作成している。陸生ワラジムシ類としては、初めての利用と思われる。
ただ、この方法はお金もかかり大変なので、と親切なことにサンガーシーケンス用に10個のプライマーを作成してくれた。これがワラジムシ類の系統解析のスタンダードになるのかな?
で、もう一つ厄介な性決定様式の解明。と言うのも、ワラジムシ類の性染色体は、形の違いが乏しいので、スタンダードな核型分析は適用できない。
近年では、分子生物学的な手法も色々と開発されているが、それをすぐに適用できる状況でもない。
そこで、造雄腺の挿入によるメスのオス化を使って検証している。これがなかなか面白い。
メスがヘテロと仮定した場合、つまり、オス/メス=ZZ/ZWのとき、
と仮説が立てられる。また、メスがホモと仮定した場合、つまり、オス/メス=XY/XXのとき、
と仮説が立てらるので、F1の性比で検証できる。
結論としては、解析した対象だけでも3回の性決定様式の進化が認められた。ボルバキアによる性染色体の消失が効いていると予想している。
2017年12月13日水曜日
羽生、武豊、イチロー
ダニ、サソリモドキ、ワラジムシ、ザトウムシに続き、新たな分類群に手を出した。
DNA抽出からのPCR。
mt 16Sは、バンドがすごいことに。プライマーが古いことが影響しているのかな、、、?
核はなかなか良い感じ。
あとは、本読みゼミ、論文書きで終了。
雪が本格的に降っているが、あまり積もらない。積もってくれれば、調査を諦められるのに。
将棋の羽生さんが、囲碁の井上さんと一緒に国民栄誉賞をとるかも。過去の受賞者と比べても、業績は全く見劣りしない。
ただ、羽生、武豊、イチローの天才っぷりを見てきた年代なので、この3名で一緒の受賞が良かった(一緒に受賞する理由がないけど)。
DNA抽出からのPCR。
mt 16Sは、バンドがすごいことに。プライマーが古いことが影響しているのかな、、、?
核はなかなか良い感じ。
あとは、本読みゼミ、論文書きで終了。
雪が本格的に降っているが、あまり積もらない。積もってくれれば、調査を諦められるのに。
将棋の羽生さんが、囲碁の井上さんと一緒に国民栄誉賞をとるかも。過去の受賞者と比べても、業績は全く見劣りしない。
ただ、羽生、武豊、イチローの天才っぷりを見てきた年代なので、この3名で一緒の受賞が良かった(一緒に受賞する理由がないけど)。
2017年12月11日月曜日
2017年12月8日金曜日
2017年12月7日木曜日
"-h", "-q", "-p"
昨日の図のミスは、ちょっとしたコマンドのミスだったのだが、よくよく結果を眺めてたら大きな問題があることに気づいた。
とある種の気候要因と出現確率の関係。BC-01は平均気温なので、この結果から本種は高温環境を好むと予測されるのだが、私の感覚とはずれている印象。
他の要因との関係でこんな感じになるのか〜とか思っていたが、大きな問題に気づいた。
mod1<-maxent(bio.use, locations, a=bg, args=c("-h", "-q", "-p", "-P", "jackknife=true"))、と、こちらの論文を参考にしてMaxentを動かしていた。
"h", "q", "p"は、説明変数を"hinge features"、"quadratic features"、"product features"として扱うことを指示するのだが、"-"を"指定"と勘違いしていたが、実際には"マイナス"で「扱わない」ことを指定していることにやっと気づいた。
つまり、上記のコマンドでは、"linear features"としか扱ってはいけない、と指定していた。
そもそもデフォルトは、4つ全てを可としているので、全てを考慮するには、
mod1<-maxent(bio.use, locations, a=bg, args=c("-P", "jackknife=true"))、とすれば良い。
直感とも良く合う関係性が認められた。
また、図の作り直しだ、、、投稿前に気づいて良かった。
あとは、授業の準備、PCRの説明、会議に参加、などで終了。
とある種の気候要因と出現確率の関係。BC-01は平均気温なので、この結果から本種は高温環境を好むと予測されるのだが、私の感覚とはずれている印象。
他の要因との関係でこんな感じになるのか〜とか思っていたが、大きな問題に気づいた。
mod1<-maxent(bio.use, locations, a=bg, args=c("-h", "-q", "-p", "-P", "jackknife=true"))、と、こちらの論文を参考にしてMaxentを動かしていた。
"h", "q", "p"は、説明変数を"hinge features"、"quadratic features"、"product features"として扱うことを指示するのだが、"-"を"指定"と勘違いしていたが、実際には"マイナス"で「扱わない」ことを指定していることにやっと気づいた。
つまり、上記のコマンドでは、"linear features"としか扱ってはいけない、と指定していた。
そもそもデフォルトは、4つ全てを可としているので、全てを考慮するには、
mod1<-maxent(bio.use, locations, a=bg, args=c("-P", "jackknife=true"))、とすれば良い。
直感とも良く合う関係性が認められた。
また、図の作り直しだ、、、投稿前に気づいて良かった。
あとは、授業の準備、PCRの説明、会議に参加、などで終了。
2017年12月6日水曜日
2017年12月5日火曜日
2017年12月4日月曜日
体サイズの地理的変異
再投稿に向けた解析、合間にPCRの説明で終了。
Sfenthourakisのグループの研究。著者に論文をもらった。
Biogeography of body size in terrestrial isopods (Crustacea: Oniscidea)
Karagkouni et al. (2017) J Zool Syst Evol Res, 54: 182–188
体サイズの地理的変異の5つの法則性をワラジムシ類で検証している。
5つの法則性とは、
1)ベルクマンの法則とtemperate-size rule:寒い環境で大きくなる
2)metabolic cold adaptation theory:寒い環境で小さくなる
3)primary productivity hypothesis:資源の豊富(一次生産の高い)な環境で大きくなる
4)aridity resistance hypothesis:乾燥した環境で大きくなる
5)acidosis hypothesis:酸性の環境で小さくなる
全体的には弱いベルクマンの法則とaridity ruleが認められ、球体になる種は弱いacidosis hypothesisが認めらたが、系統の影響が大きい.
マクロ形態のパターンは、あまり見つからないな〜。土壌は環境が安定しているから?
早明ラクビーは、結局は接戦になり面白かったけど、レフェリングが早稲田よりだった気も。Television Match Officialに慣れてしまったので、スッキリしなかった。
あと、グランドコンディションがあまりにも悪くて、可哀想だった。
Sfenthourakisのグループの研究。著者に論文をもらった。
Biogeography of body size in terrestrial isopods (Crustacea: Oniscidea)
Karagkouni et al. (2017) J Zool Syst Evol Res, 54: 182–188
体サイズの地理的変異の5つの法則性をワラジムシ類で検証している。
5つの法則性とは、
1)ベルクマンの法則とtemperate-size rule:寒い環境で大きくなる
2)metabolic cold adaptation theory:寒い環境で小さくなる
3)primary productivity hypothesis:資源の豊富(一次生産の高い)な環境で大きくなる
4)aridity resistance hypothesis:乾燥した環境で大きくなる
5)acidosis hypothesis:酸性の環境で小さくなる
全体的には弱いベルクマンの法則とaridity ruleが認められ、球体になる種は弱いacidosis hypothesisが認めらたが、系統の影響が大きい.
マクロ形態のパターンは、あまり見つからないな〜。土壌は環境が安定しているから?
早明ラクビーは、結局は接戦になり面白かったけど、レフェリングが早稲田よりだった気も。Television Match Officialに慣れてしまったので、スッキリしなかった。
あと、グランドコンディションがあまりにも悪くて、可哀想だった。
2017年12月1日金曜日
サンプリングバイアス
ほぼ丸一日、PCとにらめっっこ。どうにか決着。
先日、投稿して、即リジェクトになった点についての対策。
日本全国のデータを使って分布推定を行うのだが、計画立ててサンプリングがなされた訳ではないので、報告がない場所が、不在なのか、調査をしていないだけ、なのか分からないという大きな問題(サンプリングバイアス)がある。
Maxentは、在データだけでも中々良い予測ができるのだが、このサンプリングバイアスの影響は、かなり大きいことが知られており、色々な補正方法が考えられている。
もちろん一番良いのは、計画的に全域を調査することである。
例えば、ある種の在データ。
北海道でほとんど採集例がないのだが、生息していないのか、そもそも調査していないのか、についてはよく分からない。
そこで、この在データに基づき、カーネル密度推定という方法で、サンプリングバイアスを確率密度で評価する。
で、この確率密度に基づき点を発生させ、これをバックグラウンドデータとして利用することで、多少はサンプリングバイアスが補正される、、、?
解析には10000地点を利用した。
もちろん、自力で考えたはずもなく、下記論文にRコマンドがある。
MaxEnt versus MaxLike: empirical comparisons with ant species distributions
Fitzpatrick et al. (2013) Ecosphere, 4: 1–15
来週は雪が降るかも。
先日、投稿して、即リジェクトになった点についての対策。
日本全国のデータを使って分布推定を行うのだが、計画立ててサンプリングがなされた訳ではないので、報告がない場所が、不在なのか、調査をしていないだけ、なのか分からないという大きな問題(サンプリングバイアス)がある。
Maxentは、在データだけでも中々良い予測ができるのだが、このサンプリングバイアスの影響は、かなり大きいことが知られており、色々な補正方法が考えられている。
もちろん一番良いのは、計画的に全域を調査することである。
例えば、ある種の在データ。
北海道でほとんど採集例がないのだが、生息していないのか、そもそも調査していないのか、についてはよく分からない。
そこで、この在データに基づき、カーネル密度推定という方法で、サンプリングバイアスを確率密度で評価する。
で、この確率密度に基づき点を発生させ、これをバックグラウンドデータとして利用することで、多少はサンプリングバイアスが補正される、、、?
解析には10000地点を利用した。
もちろん、自力で考えたはずもなく、下記論文にRコマンドがある。
MaxEnt versus MaxLike: empirical comparisons with ant species distributions
Fitzpatrick et al. (2013) Ecosphere, 4: 1–15
来週は雪が降るかも。
2017年11月30日木曜日
2017年11月29日水曜日
フォスターの法則
RでMaxentを動かすのに、library(rJava) をする必要があるのだが、これにハマった、、、ほぼ2日かかってしまった。
なぜ、解決できたのか、よく分かっていないが、共用ライブラリを読み込む(そうだ)dyn.load() を使って、libjvm.dylib の場所を教えてあげる必要があった。
dyn.load("/Library/Java/JavaVirtualMachines/jdk-9.0.1.jdk/Contents/Home/lib/server/libjvm.dylib")
library(rJava)
で、maxent() がどうにか動くようになった。
The island rule is not valid in terrestrial isopods (Crustacea: Oniscidea)
Karagkouni et al. (2017) Journal of Zoology, 301: 11–16
ワラジムシ類の分類、地理分布の大家、Sfenthourakisのグループの研究。
世界中の種分類のデータベースを構築しているグループならではの研究。
フォスターの法則とか、島嶼化(Island Rule)と呼ばれる、生態学で見られる法則性の一つをワラジムシ類で検証した論文。
フォスターの法則とは、大陸に生息する個体群(もしくは近縁種)に比べて、島に生息する個体群(もしくは近縁種)は、大型動物では小型に、小型動物では大型する法則性である。
哺乳類を中心に色々な動物で知られているが、ワラジムシ類では認められなかったそうだ。
結果は、そうだろうな、と思うものだけど、世界中のデータをかき集めており、Appendixが貴重。このデータを使って、体サイズに関する論文を色々と書いているみたい。KaragkouniのD論なのかな?
なぜ、解決できたのか、よく分かっていないが、共用ライブラリを読み込む(そうだ)dyn.load() を使って、libjvm.dylib の場所を教えてあげる必要があった。
dyn.load("/Library/Java/JavaVirtualMachines/jdk-9.0.1.jdk/Contents/Home/lib/server/libjvm.dylib")
library(rJava)
で、maxent() がどうにか動くようになった。
The island rule is not valid in terrestrial isopods (Crustacea: Oniscidea)
Karagkouni et al. (2017) Journal of Zoology, 301: 11–16
ワラジムシ類の分類、地理分布の大家、Sfenthourakisのグループの研究。
世界中の種分類のデータベースを構築しているグループならではの研究。
フォスターの法則とか、島嶼化(Island Rule)と呼ばれる、生態学で見られる法則性の一つをワラジムシ類で検証した論文。
フォスターの法則とは、大陸に生息する個体群(もしくは近縁種)に比べて、島に生息する個体群(もしくは近縁種)は、大型動物では小型に、小型動物では大型する法則性である。
哺乳類を中心に色々な動物で知られているが、ワラジムシ類では認められなかったそうだ。
結果は、そうだろうな、と思うものだけど、世界中のデータをかき集めており、Appendixが貴重。このデータを使って、体サイズに関する論文を色々と書いているみたい。KaragkouniのD論なのかな?
2017年11月24日金曜日
2017年11月23日木曜日
アクセプト
論文が無事にアクセプトされた。
Life histories and soil water content preferences of sympatric exotic and native terrestrial isopods.
Tanaka and Karasawa (in press) Entomological Science,
福岡の草地環境で同所的に分布する外来種オカダンゴムシと在来種Mongoloniscus koreanusの共存メカニズムに関する研究で、生活史と水分選好性のズレが効いているのでは?という仮説の検証を試みた。
オカダンの体サイズの季節変化。
Mk。
夏繁殖の年1化で、生活史はほぼ一致していた。
続いて、室内実験で水分選好性を調べた。
1個体ずつ実験したら、種間で大きな違いが認められ、これで説明できそうだ、、、
と思ったのだが、2種を混ぜて実験したら、2種が混じって集団を作り、水分選好性でも説明ができないことが判明した。
結局、2種の共存メカニズムについては、よく分からないまま。ただ、生活史の記載や異種間の集合性を示したことを評価してもらえて(?)良かった。
Life histories and soil water content preferences of sympatric exotic and native terrestrial isopods.
Tanaka and Karasawa (in press) Entomological Science,
福岡の草地環境で同所的に分布する外来種オカダンゴムシと在来種Mongoloniscus koreanusの共存メカニズムに関する研究で、生活史と水分選好性のズレが効いているのでは?という仮説の検証を試みた。
オカダンの体サイズの季節変化。
Mk。
夏繁殖の年1化で、生活史はほぼ一致していた。
続いて、室内実験で水分選好性を調べた。
1個体ずつ実験したら、種間で大きな違いが認められ、これで説明できそうだ、、、
と思ったのだが、2種を混ぜて実験したら、2種が混じって集団を作り、水分選好性でも説明ができないことが判明した。
結局、2種の共存メカニズムについては、よく分からないまま。ただ、生活史の記載や異種間の集合性を示したことを評価してもらえて(?)良かった。
2017年11月20日月曜日
ササラダニの性的二型
卒論でPCR実験を教えて、会議に出て、泳動して、標本整理して、バタバタして終わった。
PCRは良い結果だった。
ササラダニの性的二型に関するレビューが出ていた。昔はとても興味があった。
著者とは、やんばるで発見したSymbioribates aokiiを新種として記載したことがある。これも性的二型だった。
Review of sexual dimorphism in brachypyline oribatid.
Behan-Pelletier (2015) Acarologia, 55: 127–146.
PCRは良い結果だった。
ササラダニの性的二型に関するレビューが出ていた。昔はとても興味があった。
著者とは、やんばるで発見したSymbioribates aokiiを新種として記載したことがある。これも性的二型だった。
Review of sexual dimorphism in brachypyline oribatid.
Behan-Pelletier (2015) Acarologia, 55: 127–146.
2017年11月16日木曜日
2017年11月15日水曜日
2017年11月14日火曜日
2017年11月13日月曜日
2017年11月10日金曜日
オカダンゴムシの雌の性染色体
すごい論文を見落としていた。
Birth of a W sex chromosome by horizontal transfer of Wolbachia bacterial symbiont genome.
Leclercq (2016) PNAS, 113: 15036–15041
30年以上前、Legrandらによって提唱されたある仮説を証明した論文。
その仮説とは、オカダンゴムシの雌の性染色体(W染色体)が一度失われ、その後、ボルバキアのゲノムがオカダンゴムシの常染色体常に組み込まれ、それが雌の性染色体として振舞っている、というもの。
内容はざっくりと、次世代シーケンサーを用いてオカダンのゲノム解析をし、そこにボルバキアと相同の遺伝子が確認された。そして、それは雌のみで確認された。また、実験に使ったオカダンの卵母細胞ではボルバキアが確認されないことで、この遺伝子はボルバキアのものではないことを確認している。
遺伝子データが示されたことで、一気に研究が進みそう。ただ、オカダンは核型の観察が難しく、遺伝型の決定には組わせ交配実験が必要。もっと扱いやすい種を日本で見つけたい。
武豊、怪我でスマートレイアーに乗れない、、、残念なニュースだ。
Birth of a W sex chromosome by horizontal transfer of Wolbachia bacterial symbiont genome.
Leclercq (2016) PNAS, 113: 15036–15041
30年以上前、Legrandらによって提唱されたある仮説を証明した論文。
その仮説とは、オカダンゴムシの雌の性染色体(W染色体)が一度失われ、その後、ボルバキアのゲノムがオカダンゴムシの常染色体常に組み込まれ、それが雌の性染色体として振舞っている、というもの。
内容はざっくりと、次世代シーケンサーを用いてオカダンのゲノム解析をし、そこにボルバキアと相同の遺伝子が確認された。そして、それは雌のみで確認された。また、実験に使ったオカダンの卵母細胞ではボルバキアが確認されないことで、この遺伝子はボルバキアのものではないことを確認している。
遺伝子データが示されたことで、一気に研究が進みそう。ただ、オカダンは核型の観察が難しく、遺伝型の決定には組わせ交配実験が必要。もっと扱いやすい種を日本で見つけたい。
武豊、怪我でスマートレイアーに乗れない、、、残念なニュースだ。
2017年10月31日火曜日
2017年10月30日月曜日
2017年10月27日金曜日
2017年10月26日木曜日
小笠原のワラジムシ類
卒論調査手伝い、大学に戻ってゼミ。
ちょっとだけ会議に出て、投稿準備をして終了。
小笠原のワラジムシ類の関する論文。
Declining soil Crustacea in a World Heritage Site caused by land nemertean.
Shinobe et al. (2017) Scientific Repots, 7: 12400
小笠原諸島に持ち込まれた外来種Geonemertes pelaensis(オガサワラリクヒモムシ)が、陸生のワラジムシ類やヨコエビ類を減少させている、という論文。
野外調査と飼育実験にて検証している。
以前、オオヒキガエルがいる場所でワラジムシ類が減っている、と聞き、トップダウンがあるのか?と疑っていたが、外来捕食者の影響はあるようだ。
ただ、小笠原固有の種が優占する、と書かれているが、種分類については検討が必要かも。
ちょっとだけ会議に出て、投稿準備をして終了。
小笠原のワラジムシ類の関する論文。
Declining soil Crustacea in a World Heritage Site caused by land nemertean.
Shinobe et al. (2017) Scientific Repots, 7: 12400
小笠原諸島に持ち込まれた外来種Geonemertes pelaensis(オガサワラリクヒモムシ)が、陸生のワラジムシ類やヨコエビ類を減少させている、という論文。
野外調査と飼育実験にて検証している。
以前、オオヒキガエルがいる場所でワラジムシ類が減っている、と聞き、トップダウンがあるのか?と疑っていたが、外来捕食者の影響はあるようだ。
ただ、小笠原固有の種が優占する、と書かれているが、種分類については検討が必要かも。
2017年10月25日水曜日
2017年10月23日月曜日
March comes in like a lion
論文書き、学会編集業務で終わった。合間に会議。
台風の影響で、菊花賞、ボクシング、邦画DVDを観る、有意義な週末に。
22年目の告白は、原作を全く知らずに、でも、TVでの予告編は知っている状態で観たら、とても面白かった。
期待していた三月のライオン前編。これも面白かった。アニメの絵の雰囲気(読んだことはない)から想像していた内容と全然違かったけど良かった。
変なタイトルだな、と思ったら、英国のことわざ、March comes in like a lion, and goes out like a lamb、に由来しているそうだ、、、最後は穏やかになるのかな。しかし、まぁ、神木隆之介に外れなしだなと痛感。
ちなみに、サッカーのイングランド代表は、The Three Lions、と呼ばれている。
もう一つ期待していた。サバイバルファミリーは、これまでの矢口作品と比べると物足りないというか、破綻しすぎというか、もう少し現実みのある内容の方が笑えたかと。
全くトーンは異なるが、パラドックス13を思い出した。
あと、イネ科植物?にくっ付いているキアゲハと思われる幼虫を捕まえて食べようか悩むシーンでは、イネ科植物にいるか?と気になった。セリ科だったのか?
台風の影響で、菊花賞、ボクシング、邦画DVDを観る、有意義な週末に。
22年目の告白は、原作を全く知らずに、でも、TVでの予告編は知っている状態で観たら、とても面白かった。
期待していた三月のライオン前編。これも面白かった。アニメの絵の雰囲気(読んだことはない)から想像していた内容と全然違かったけど良かった。
変なタイトルだな、と思ったら、英国のことわざ、March comes in like a lion, and goes out like a lamb、に由来しているそうだ、、、最後は穏やかになるのかな。しかし、まぁ、神木隆之介に外れなしだなと痛感。
ちなみに、サッカーのイングランド代表は、The Three Lions、と呼ばれている。
もう一つ期待していた。サバイバルファミリーは、これまでの矢口作品と比べると物足りないというか、破綻しすぎというか、もう少し現実みのある内容の方が笑えたかと。
全くトーンは異なるが、パラドックス13を思い出した。
あと、イネ科植物?にくっ付いているキアゲハと思われる幼虫を捕まえて食べようか悩むシーンでは、イネ科植物にいるか?と気になった。セリ科だったのか?
2017年10月20日金曜日
2017年10月19日木曜日
2017年10月18日水曜日
2017年10月17日火曜日
2017年10月16日月曜日
昆虫の交尾は、味わい深い…。
出張続きの1ヶ月が終わった。
夏からくすぶっていたGIS論文をひとまず完成させ英文校閲へ。
あとはこれを今年中に投稿したいが、、、。
昆虫の交尾は、味わい深い…。
筆者は、今年のイグノーベル賞、トリカヘチャタテムシの研究をしたグループの一員。
タイトルの通り、昆虫の交尾の話なのだが、筆者はとくに交尾の形態とその機能に興味がある。
ハサミムシの交尾を中断させるとピアノ線のようなものが見える。これが大きな発見へとつながる。
このピアノ線のようなものはオスの交尾器であり、その長さは体長とほぼ同じである。
次に、メスの受精嚢を調べてみると、オスの交尾器よりも長く、体長の2倍以上であった。
なぜ、この昆虫は、こんなにも長い交尾器と受精嚢を持っているのだろうか。
そこには、オスとメスのシビアな戦いがあった。実験に使ったハサミムシのメスは複数のオスと交尾をする。
そこで、オスは自分の精子をできるだけ多く使ってもらうために、できるだけ受精嚢の奥にまで交尾器を挿入し、他のオスの精子を掻き出す。このためにオスの交尾器は長く進化した。これがオスの立場。
で、メスの立場。まず、大きなオスほど交尾に成功する可能性があるので、メスは大きなオスと交尾をして、大型遺伝子を持った子を産みたい。でも、この昆虫は狭い暗闇で交尾するので、メスはオスの体サイズを判別するのが難しい。
そこで、メスはオスの2倍の受精嚢を持ち、複数のオスと交尾をすることにした。なぜならば、長い受精嚢を持つおかげで、オスは元々ある精子の2割程度しか掻き出せないので、色々なオスと交尾をすれば色々な遺伝子を得られるのである。
メスの受精嚢が短ければ、オスに多くの精子を掻き出され最後のオスの精子を、もっと長ければ掻き出すことがでず最初のオスの精子を使うことになり、たまたま小さなオスの遺伝子を利用する可能性がある、それを回避できる絶妙な長さの受精嚢が進化したのである。
不勉強で知らなかったのだが、交尾時に創傷がつくことがあるのだが、これを適応的な観点から研究が進められているそうだ。その一つの仮説が、メスが傷つけられたことにより、生命の危機を感じて交尾を抑制し、また、すぐにでも多くの卵を産もうとする、というものだ。
まだまだ議論が続いているそうだが、傷が適応的な行動の結果なんて、、、と驚いた。
もちろん、トリカヘチャタテムシについても触れられている。
オスの長い交尾器の意義はすぐに解決できたのに対し、メスの長い受精嚢の意義の解明には数年かかったそうだ。ある朝、横断歩道を渡っているときに気づいたのだとか。
筆者曰く「アイデアはいつわいてくるのかわからない。しかし、常に頭の片隅を占めているからこそ、ある時にポロッと転がり落ちてくるような気がする。」、、、良いフレーズ。
この本の面白さが理解できない人は、オスの適応の観点、メスの適応の観点で考えることができていないのかも。進化、行動生態を勉強したら試しに読んでみるのも良いかも。オススメの一冊。
もくじ
1.オスとは?メスとは?交尾とは?
2.交尾をめぐる飽きなき攻防
3.パズルは解けるか?長い、交尾器の秘密
4.北へ南へ、新たな謎との出会い
5.主役はメス!
夏からくすぶっていたGIS論文をひとまず完成させ英文校閲へ。
あとはこれを今年中に投稿したいが、、、。
昆虫の交尾は、味わい深い…。
筆者は、今年のイグノーベル賞、トリカヘチャタテムシの研究をしたグループの一員。
タイトルの通り、昆虫の交尾の話なのだが、筆者はとくに交尾の形態とその機能に興味がある。
ハサミムシの交尾を中断させるとピアノ線のようなものが見える。これが大きな発見へとつながる。
このピアノ線のようなものはオスの交尾器であり、その長さは体長とほぼ同じである。
次に、メスの受精嚢を調べてみると、オスの交尾器よりも長く、体長の2倍以上であった。
なぜ、この昆虫は、こんなにも長い交尾器と受精嚢を持っているのだろうか。
そこには、オスとメスのシビアな戦いがあった。実験に使ったハサミムシのメスは複数のオスと交尾をする。
そこで、オスは自分の精子をできるだけ多く使ってもらうために、できるだけ受精嚢の奥にまで交尾器を挿入し、他のオスの精子を掻き出す。このためにオスの交尾器は長く進化した。これがオスの立場。
で、メスの立場。まず、大きなオスほど交尾に成功する可能性があるので、メスは大きなオスと交尾をして、大型遺伝子を持った子を産みたい。でも、この昆虫は狭い暗闇で交尾するので、メスはオスの体サイズを判別するのが難しい。
そこで、メスはオスの2倍の受精嚢を持ち、複数のオスと交尾をすることにした。なぜならば、長い受精嚢を持つおかげで、オスは元々ある精子の2割程度しか掻き出せないので、色々なオスと交尾をすれば色々な遺伝子を得られるのである。
メスの受精嚢が短ければ、オスに多くの精子を掻き出され最後のオスの精子を、もっと長ければ掻き出すことがでず最初のオスの精子を使うことになり、たまたま小さなオスの遺伝子を利用する可能性がある、それを回避できる絶妙な長さの受精嚢が進化したのである。
不勉強で知らなかったのだが、交尾時に創傷がつくことがあるのだが、これを適応的な観点から研究が進められているそうだ。その一つの仮説が、メスが傷つけられたことにより、生命の危機を感じて交尾を抑制し、また、すぐにでも多くの卵を産もうとする、というものだ。
まだまだ議論が続いているそうだが、傷が適応的な行動の結果なんて、、、と驚いた。
もちろん、トリカヘチャタテムシについても触れられている。
オスの長い交尾器の意義はすぐに解決できたのに対し、メスの長い受精嚢の意義の解明には数年かかったそうだ。ある朝、横断歩道を渡っているときに気づいたのだとか。
筆者曰く「アイデアはいつわいてくるのかわからない。しかし、常に頭の片隅を占めているからこそ、ある時にポロッと転がり落ちてくるような気がする。」、、、良いフレーズ。
この本の面白さが理解できない人は、オスの適応の観点、メスの適応の観点で考えることができていないのかも。進化、行動生態を勉強したら試しに読んでみるのも良いかも。オススメの一冊。
もくじ
1.オスとは?メスとは?交尾とは?
2.交尾をめぐる飽きなき攻防
3.パズルは解けるか?長い、交尾器の秘密
4.北へ南へ、新たな謎との出会い
5.主役はメス!
2017年10月5日木曜日
オキナワキノボリトカゲ
色々とやるべきことがあるのだが、ほぼ一日論文書きに没頭。
明日は提出書類作成で終わりそうだ、、、。
先日の屋久島に行った理由の一つ。本来は生息しないはずのオキナワキノボリトカゲの観察。当たり前だが、専門家と歩くと良い勉強になる。
明日は提出書類作成で終わりそうだ、、、。
先日の屋久島に行った理由の一つ。本来は生息しないはずのオキナワキノボリトカゲの観察。当たり前だが、専門家と歩くと良い勉強になる。
2017年10月4日水曜日
2017年10月3日火曜日
2017年9月27日水曜日
2017年9月24日日曜日
2017年9月21日木曜日
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