午前中は、卒論手伝いでウロウロ。なかなか良い結果が出ず。
大学に戻ってメールの返信とか、書類書きをして本読みゼミ。
その後、今年の夏は、実験を頑張るぞ、と急に思い立ちDNA抽出を始めて終了。
論文riviseが放置気味なのが心配、、、。
2017年7月29日土曜日
標本データベース
日本におけるワラジムシ類の標本データベースの更新をひとまず終えた。
当然、見落としているものもいっぱいあるはずだが、311編を確認した。標本の採取地点などに触れていないものあるので、実際に分布データとして使ったのは158編。
これ以外に、博物館所蔵標本のデータベース、自分の標本の一部を加えて合計17412標本分。
ただし、この数は標本数であり、同一地点から複数取られている場合も含まれているので、地点数はかなり少ない。
シノニムなどのチェックも完全にはできていないので、学名の扱い、とくに在来種については、あまり役に立たないかもしれないが、属や科レベルの解析はできるかと。
やっと解析を始められる。
当然、見落としているものもいっぱいあるはずだが、311編を確認した。標本の採取地点などに触れていないものあるので、実際に分布データとして使ったのは158編。
これ以外に、博物館所蔵標本のデータベース、自分の標本の一部を加えて合計17412標本分。
ただし、この数は標本数であり、同一地点から複数取られている場合も含まれているので、地点数はかなり少ない。
シノニムなどのチェックも完全にはできていないので、学名の扱い、とくに在来種については、あまり役に立たないかもしれないが、属や科レベルの解析はできるかと。
やっと解析を始められる。
2017年7月27日木曜日
2017年7月25日火曜日
光に集まる
論文の準備で文献整理。これを含めて、あと2本は出来るだけ早く投稿してしまいたい。外来種5部作の第3と4段。第5段はしばらく無理そうだ。
夕方から、昆虫の視覚研究で有名な、弘中満太郎先生のセミナーに参加。
昆虫が光に集まるメカニズムに関する内容で、ここから総説が入手できる。
光に集まる性質は、正の走光性と呼ばれ、多くの昆虫で確認されている。それを引き起こす機構として、これまで以下の3つの仮説が提唱されていた。
コンパス理論:光源に対して一定の定位角度を保って体軸を固定する性質を持つ。月のように遠いければ良い目印になるのだが、間違って電灯を目印にしてしまうと、近づいてしまう。
マッハバンド理論:明暗の境界が最も暗い(明るい)という錯視と、最も暗いところに行く、という性質が合わさり、光源の近くに行ってしまう。
オープンスペース理論:閉鎖された空間から脱出するために、空間内の明るい部分(開放空間の可能性が高い)に移動する性質があり、間違って光源に近づいてしまう。
しかし、弘中先生は、様々な実験から明暗の境界に誘引されることを明らかにした。
では、なぜ、明暗の境界に虫は誘引されるのか。自然条件の観察から、空と植物の境界(輪郭)に移動していることを見出し、さらに、この波長のコントラストに誘引されていることを実験により証明に成功した。
個人的には、マッハバンド理論に似ている気がしたが、マッハバンドは最も暗いところに誘引されるのに対し、弘中先生の理論では、境界そのものに惹かれる点が異なっている。
この研究のすごいのは、この性質を利用することで、害虫駆除などに使える効率の良い捕虫灯の開発が可能になること。
応用的利用の価値のある基礎研究で、とても羨ましいと思った。
夕方から、昆虫の視覚研究で有名な、弘中満太郎先生のセミナーに参加。
昆虫が光に集まるメカニズムに関する内容で、ここから総説が入手できる。
光に集まる性質は、正の走光性と呼ばれ、多くの昆虫で確認されている。それを引き起こす機構として、これまで以下の3つの仮説が提唱されていた。
コンパス理論:光源に対して一定の定位角度を保って体軸を固定する性質を持つ。月のように遠いければ良い目印になるのだが、間違って電灯を目印にしてしまうと、近づいてしまう。
マッハバンド理論:明暗の境界が最も暗い(明るい)という錯視と、最も暗いところに行く、という性質が合わさり、光源の近くに行ってしまう。
オープンスペース理論:閉鎖された空間から脱出するために、空間内の明るい部分(開放空間の可能性が高い)に移動する性質があり、間違って光源に近づいてしまう。
しかし、弘中先生は、様々な実験から明暗の境界に誘引されることを明らかにした。
では、なぜ、明暗の境界に虫は誘引されるのか。自然条件の観察から、空と植物の境界(輪郭)に移動していることを見出し、さらに、この波長のコントラストに誘引されていることを実験により証明に成功した。
個人的には、マッハバンド理論に似ている気がしたが、マッハバンドは最も暗いところに誘引されるのに対し、弘中先生の理論では、境界そのものに惹かれる点が異なっている。
この研究のすごいのは、この性質を利用することで、害虫駆除などに使える効率の良い捕虫灯の開発が可能になること。
応用的利用の価値のある基礎研究で、とても羨ましいと思った。
2017年7月24日月曜日
2017年7月14日金曜日
2017年7月13日木曜日
2017年7月11日火曜日
ハンミョウ調査の論文
論文の改訂がなかなか進まない、、、で午前中が終了。
午後は砂丘へ。
大学に戻って改訂の続きをして終了。
少し前だけど砂丘で行っているハンミョウ調査の論文が出版された。
鳥取砂丘におけるハンミョウ2種の成虫の季節消長とエリザハンミョウの個体数推定(2016年)
鶴崎ほか (2017) 鳥取県生物学会, 14: 9–16
英語ではTiger beetleとかっこいい名前が付いている。道しるべ、として有名だか、捕食者らしく、なかなか凶暴な顔をしている。
午後は砂丘へ。
大学に戻って改訂の続きをして終了。
少し前だけど砂丘で行っているハンミョウ調査の論文が出版された。
鳥取砂丘におけるハンミョウ2種の成虫の季節消長とエリザハンミョウの個体数推定(2016年)
鶴崎ほか (2017) 鳥取県生物学会, 14: 9–16
英語ではTiger beetleとかっこいい名前が付いている。道しるべ、として有名だか、捕食者らしく、なかなか凶暴な顔をしている。
2017年7月9日日曜日
歌うカタツムリ――進化とらせんの物語
歌うカタツムリ――進化とらせんの物語
小笠原諸島のカタツムリの進化の内容かと思って購入したが、カタツムリを題材した進化研究の歴史の本だった。
大まかに、前半は、カタツムリを題材とした進化研究の変遷、後半は、日本におけるカタツムリの進化研究の紹介、となっている。
前半では、適応進化と遺伝的浮動の重要性について、揺れ動いてきた進化研究の歴史、そして、それら研究におけるカタツムリの果たした役割の大きさを知ることができる。
現在の種分化に対する見方として、「この二つの考えを両極とした一続きの帯のようなもの(p156)」と記されているように、どちらが大事ではなく、それぞれの環境で、その相対的な強さが変化するという考えが現在の結論である。
その変化を作り出す要因として、過去の影響を強く受けるのもまた、進化の大きな特徴であり、これを全て取り除いてしまうのが、外来種である。
本書の最後では、多くの進化研究で明らかにされてきた複雑な現象によって作り出されてきた生物種が、たった一種の外来種によって滅ぼされてしまう事実が示されている。
フィッシャー、ライト、ドブジャンスキー、グールド、そして、木村資生というオールスターによって議論が消えてしまうような、虚しさを感じた。歌うカタツムリもすでに絶滅してしまったらしい。
個人的には、カタツムリのことを知りたい人よりは、進化・種分化について知りたい人向けかなと思った。とても面白い一冊。
もくじ
1.歌うカタツムリ
2.選択と偶然
3.大蝸牛論争
4.日暮れて道遠し
5.自然はしばしば複雑である
6.進化の小宇宙
7.貝と麻雀
8.東洋のガラパゴス
9.一枚のコイン
2017年7月7日金曜日
2017年7月6日木曜日
2017年7月5日水曜日
2017年7月4日火曜日
2017年7月3日月曜日
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