貸して頂いた貴重な標本の解剖とお絵かき。
8瓶(8個体ではない)貸して頂いたが、オスは2瓶のみ。
標本状態はかなり悪いだろうと思っていたが、結構、観察できた。しかし、最も観察したかった第7脚は、最も重要な部位以外は確認できなかった。不幸中の幸いなのか、、、なぜ、他の部位はほぼ完全な状態で残っているのに、、、。
調べているのはこんな種。
解剖する必要がほとんどなかったので、実体顕微鏡で観察できるものは8割ぐらい終わった。あとはプレパラートを作製して、年明けに観察。
2017年12月26日火曜日
アメリカミズアブ
朝一で今年最後の授業。
その後は、年末の恒例行事の文献のPDF化、論文書きで終了。
昆虫と自然 2018年 1月号、を入手。
特集は、昆虫利用の新たな可能性。知らない世界で、とても勉強になった。
昆虫と言っても、その多くはアメリカミズアブの話。
本種は、名前から想像できるが外来種で生ゴミなどで発生する。ハエの幼虫をウジ虫と呼んでいるので、生ゴミにウジ虫を発生させる昆虫と言える。
こんな不快害虫になり得る昆虫を有効利用するための研究が進んでいるよ!、という特集である。
簡単に言うと、ミズアブに生ゴミや家畜の糞に産卵させ、ウジ虫を発生させる。そして、そのウジ虫(or蛹、成虫)を養殖や家畜の餌として利用しようというのだ。
なぜならば、世界の食料生産量の1/3は廃棄されているそうで、日本などではその廃棄物は生ゴミとして焼却している。したがって、有機物を二酸化炭素として待機中に排出している。
しかし、上記の方法が実現すれば、生ゴミ⇒動物性タンパク質(昆虫)⇒餌⇒食料生産、という循環が可能となるのだ。
また、昆虫の蛹を養殖の餌として使用したら免疫力が高まることもあるらしい。
一方で、生物濃縮などが起こる可能性があり、また、飼育のコストなども考えると、すぐに実用化とはいかないようだ。
その後は、年末の恒例行事の文献のPDF化、論文書きで終了。
昆虫と自然 2018年 1月号、を入手。
特集は、昆虫利用の新たな可能性。知らない世界で、とても勉強になった。
昆虫と言っても、その多くはアメリカミズアブの話。
本種は、名前から想像できるが外来種で生ゴミなどで発生する。ハエの幼虫をウジ虫と呼んでいるので、生ゴミにウジ虫を発生させる昆虫と言える。
こんな不快害虫になり得る昆虫を有効利用するための研究が進んでいるよ!、という特集である。
簡単に言うと、ミズアブに生ゴミや家畜の糞に産卵させ、ウジ虫を発生させる。そして、そのウジ虫(or蛹、成虫)を養殖や家畜の餌として利用しようというのだ。
なぜならば、世界の食料生産量の1/3は廃棄されているそうで、日本などではその廃棄物は生ゴミとして焼却している。したがって、有機物を二酸化炭素として待機中に排出している。
しかし、上記の方法が実現すれば、生ゴミ⇒動物性タンパク質(昆虫)⇒餌⇒食料生産、という循環が可能となるのだ。
また、昆虫の蛹を養殖の餌として使用したら免疫力が高まることもあるらしい。
一方で、生物濃縮などが起こる可能性があり、また、飼育のコストなども考えると、すぐに実用化とはいかないようだ。
2017年12月25日月曜日
2017年12月22日金曜日
2017年12月21日木曜日
積雪
卒論調査、と思って外に出たら雨。晴れ予報だったのに。
調査地点数が少なく、また、午後から良くなりそうなので、午後に延期。
初校修正の続き。画像は投稿規定のサイズところしか確認をしていなかったのが原因で、dpiが小さいことが問題だったようだ。小さなサイズで作成していたのは、dpiを上げてもサイズ的に問題ないのだが、原図が小さいのは作り直し、、、。
昼からの統計ゼミ、その後の会議を経て、無事に天気が良くなったので、卒論調査。積雪が心配だったが、調査地は問題なかった。
大学に戻って図の作成。どうにか終了させて、期限内に無事に初校を提出。
明日も卒論調査。今年最後の野外調査の予定。
調査地点数が少なく、また、午後から良くなりそうなので、午後に延期。
初校修正の続き。画像は投稿規定のサイズところしか確認をしていなかったのが原因で、dpiが小さいことが問題だったようだ。小さなサイズで作成していたのは、dpiを上げてもサイズ的に問題ないのだが、原図が小さいのは作り直し、、、。
昼からの統計ゼミ、その後の会議を経て、無事に天気が良くなったので、卒論調査。積雪が心配だったが、調査地は問題なかった。
大学に戻って図の作成。どうにか終了させて、期限内に無事に初校を提出。
明日も卒論調査。今年最後の野外調査の予定。
2017年12月20日水曜日
2017年12月19日火曜日
2017年12月14日木曜日
性決定メカニズムが多様化
文献探しで午前中が終了。
昼から統計ゼミ、会議、PCR実験で終了。
別の文献を探していて偶然見けた重要な論文。
Diversity and evolution of sex determination systems in terrestrial isopods.
Becking et al. (2017) Scientific RepoRts, 7: 1084.
ワラジムシ類の性決定メカニズムが多様化していることを示した研究。
ちなみに、ワラジムシ類の性決定は、遺伝的には性染色体で決定し、表現型は性ホルモンが分泌されることで決まる。
内容としては、系統樹を作成して、性決定の進化パターンを示しただけだが、実験方法がとても勉強になる。
まず、系統樹作成に関しては、トランスクリプトームのデータを用いて88の遺伝子マーカーで作成している。陸生ワラジムシ類としては、初めての利用と思われる。
ただ、この方法はお金もかかり大変なので、と親切なことにサンガーシーケンス用に10個のプライマーを作成してくれた。これがワラジムシ類の系統解析のスタンダードになるのかな?
で、もう一つ厄介な性決定様式の解明。と言うのも、ワラジムシ類の性染色体は、形の違いが乏しいので、スタンダードな核型分析は適用できない。
近年では、分子生物学的な手法も色々と開発されているが、それをすぐに適用できる状況でもない。
そこで、造雄腺の挿入によるメスのオス化を使って検証している。これがなかなか面白い。
メスがヘテロと仮定した場合、つまり、オス/メス=ZZ/ZWのとき、
と仮説が立てられる。また、メスがホモと仮定した場合、つまり、オス/メス=XY/XXのとき、
と仮説が立てらるので、F1の性比で検証できる。
結論としては、解析した対象だけでも3回の性決定様式の進化が認められた。ボルバキアによる性染色体の消失が効いていると予想している。
昼から統計ゼミ、会議、PCR実験で終了。
別の文献を探していて偶然見けた重要な論文。
Diversity and evolution of sex determination systems in terrestrial isopods.
Becking et al. (2017) Scientific RepoRts, 7: 1084.
ワラジムシ類の性決定メカニズムが多様化していることを示した研究。
ちなみに、ワラジムシ類の性決定は、遺伝的には性染色体で決定し、表現型は性ホルモンが分泌されることで決まる。
内容としては、系統樹を作成して、性決定の進化パターンを示しただけだが、実験方法がとても勉強になる。
まず、系統樹作成に関しては、トランスクリプトームのデータを用いて88の遺伝子マーカーで作成している。陸生ワラジムシ類としては、初めての利用と思われる。
ただ、この方法はお金もかかり大変なので、と親切なことにサンガーシーケンス用に10個のプライマーを作成してくれた。これがワラジムシ類の系統解析のスタンダードになるのかな?
で、もう一つ厄介な性決定様式の解明。と言うのも、ワラジムシ類の性染色体は、形の違いが乏しいので、スタンダードな核型分析は適用できない。
近年では、分子生物学的な手法も色々と開発されているが、それをすぐに適用できる状況でもない。
そこで、造雄腺の挿入によるメスのオス化を使って検証している。これがなかなか面白い。
メスがヘテロと仮定した場合、つまり、オス/メス=ZZ/ZWのとき、
と仮説が立てられる。また、メスがホモと仮定した場合、つまり、オス/メス=XY/XXのとき、
と仮説が立てらるので、F1の性比で検証できる。
結論としては、解析した対象だけでも3回の性決定様式の進化が認められた。ボルバキアによる性染色体の消失が効いていると予想している。
2017年12月13日水曜日
羽生、武豊、イチロー
ダニ、サソリモドキ、ワラジムシ、ザトウムシに続き、新たな分類群に手を出した。
DNA抽出からのPCR。
mt 16Sは、バンドがすごいことに。プライマーが古いことが影響しているのかな、、、?
核はなかなか良い感じ。
あとは、本読みゼミ、論文書きで終了。
雪が本格的に降っているが、あまり積もらない。積もってくれれば、調査を諦められるのに。
将棋の羽生さんが、囲碁の井上さんと一緒に国民栄誉賞をとるかも。過去の受賞者と比べても、業績は全く見劣りしない。
ただ、羽生、武豊、イチローの天才っぷりを見てきた年代なので、この3名で一緒の受賞が良かった(一緒に受賞する理由がないけど)。
DNA抽出からのPCR。
mt 16Sは、バンドがすごいことに。プライマーが古いことが影響しているのかな、、、?
核はなかなか良い感じ。
あとは、本読みゼミ、論文書きで終了。
雪が本格的に降っているが、あまり積もらない。積もってくれれば、調査を諦められるのに。
将棋の羽生さんが、囲碁の井上さんと一緒に国民栄誉賞をとるかも。過去の受賞者と比べても、業績は全く見劣りしない。
ただ、羽生、武豊、イチローの天才っぷりを見てきた年代なので、この3名で一緒の受賞が良かった(一緒に受賞する理由がないけど)。
2017年12月11日月曜日
2017年12月8日金曜日
2017年12月7日木曜日
"-h", "-q", "-p"
昨日の図のミスは、ちょっとしたコマンドのミスだったのだが、よくよく結果を眺めてたら大きな問題があることに気づいた。
とある種の気候要因と出現確率の関係。BC-01は平均気温なので、この結果から本種は高温環境を好むと予測されるのだが、私の感覚とはずれている印象。
他の要因との関係でこんな感じになるのか〜とか思っていたが、大きな問題に気づいた。
mod1<-maxent(bio.use, locations, a=bg, args=c("-h", "-q", "-p", "-P", "jackknife=true"))、と、こちらの論文を参考にしてMaxentを動かしていた。
"h", "q", "p"は、説明変数を"hinge features"、"quadratic features"、"product features"として扱うことを指示するのだが、"-"を"指定"と勘違いしていたが、実際には"マイナス"で「扱わない」ことを指定していることにやっと気づいた。
つまり、上記のコマンドでは、"linear features"としか扱ってはいけない、と指定していた。
そもそもデフォルトは、4つ全てを可としているので、全てを考慮するには、
mod1<-maxent(bio.use, locations, a=bg, args=c("-P", "jackknife=true"))、とすれば良い。
直感とも良く合う関係性が認められた。
また、図の作り直しだ、、、投稿前に気づいて良かった。
あとは、授業の準備、PCRの説明、会議に参加、などで終了。
とある種の気候要因と出現確率の関係。BC-01は平均気温なので、この結果から本種は高温環境を好むと予測されるのだが、私の感覚とはずれている印象。
他の要因との関係でこんな感じになるのか〜とか思っていたが、大きな問題に気づいた。
mod1<-maxent(bio.use, locations, a=bg, args=c("-h", "-q", "-p", "-P", "jackknife=true"))、と、こちらの論文を参考にしてMaxentを動かしていた。
"h", "q", "p"は、説明変数を"hinge features"、"quadratic features"、"product features"として扱うことを指示するのだが、"-"を"指定"と勘違いしていたが、実際には"マイナス"で「扱わない」ことを指定していることにやっと気づいた。
つまり、上記のコマンドでは、"linear features"としか扱ってはいけない、と指定していた。
そもそもデフォルトは、4つ全てを可としているので、全てを考慮するには、
mod1<-maxent(bio.use, locations, a=bg, args=c("-P", "jackknife=true"))、とすれば良い。
直感とも良く合う関係性が認められた。
また、図の作り直しだ、、、投稿前に気づいて良かった。
あとは、授業の準備、PCRの説明、会議に参加、などで終了。
2017年12月6日水曜日
2017年12月5日火曜日
2017年12月4日月曜日
体サイズの地理的変異
再投稿に向けた解析、合間にPCRの説明で終了。
Sfenthourakisのグループの研究。著者に論文をもらった。
Biogeography of body size in terrestrial isopods (Crustacea: Oniscidea)
Karagkouni et al. (2017) J Zool Syst Evol Res, 54: 182–188
体サイズの地理的変異の5つの法則性をワラジムシ類で検証している。
5つの法則性とは、
1)ベルクマンの法則とtemperate-size rule:寒い環境で大きくなる
2)metabolic cold adaptation theory:寒い環境で小さくなる
3)primary productivity hypothesis:資源の豊富(一次生産の高い)な環境で大きくなる
4)aridity resistance hypothesis:乾燥した環境で大きくなる
5)acidosis hypothesis:酸性の環境で小さくなる
全体的には弱いベルクマンの法則とaridity ruleが認められ、球体になる種は弱いacidosis hypothesisが認めらたが、系統の影響が大きい.
マクロ形態のパターンは、あまり見つからないな〜。土壌は環境が安定しているから?
早明ラクビーは、結局は接戦になり面白かったけど、レフェリングが早稲田よりだった気も。Television Match Officialに慣れてしまったので、スッキリしなかった。
あと、グランドコンディションがあまりにも悪くて、可哀想だった。
Sfenthourakisのグループの研究。著者に論文をもらった。
Biogeography of body size in terrestrial isopods (Crustacea: Oniscidea)
Karagkouni et al. (2017) J Zool Syst Evol Res, 54: 182–188
体サイズの地理的変異の5つの法則性をワラジムシ類で検証している。
5つの法則性とは、
1)ベルクマンの法則とtemperate-size rule:寒い環境で大きくなる
2)metabolic cold adaptation theory:寒い環境で小さくなる
3)primary productivity hypothesis:資源の豊富(一次生産の高い)な環境で大きくなる
4)aridity resistance hypothesis:乾燥した環境で大きくなる
5)acidosis hypothesis:酸性の環境で小さくなる
全体的には弱いベルクマンの法則とaridity ruleが認められ、球体になる種は弱いacidosis hypothesisが認めらたが、系統の影響が大きい.
マクロ形態のパターンは、あまり見つからないな〜。土壌は環境が安定しているから?
早明ラクビーは、結局は接戦になり面白かったけど、レフェリングが早稲田よりだった気も。Television Match Officialに慣れてしまったので、スッキリしなかった。
あと、グランドコンディションがあまりにも悪くて、可哀想だった。
2017年12月1日金曜日
サンプリングバイアス
ほぼ丸一日、PCとにらめっっこ。どうにか決着。
先日、投稿して、即リジェクトになった点についての対策。
日本全国のデータを使って分布推定を行うのだが、計画立ててサンプリングがなされた訳ではないので、報告がない場所が、不在なのか、調査をしていないだけ、なのか分からないという大きな問題(サンプリングバイアス)がある。
Maxentは、在データだけでも中々良い予測ができるのだが、このサンプリングバイアスの影響は、かなり大きいことが知られており、色々な補正方法が考えられている。
もちろん一番良いのは、計画的に全域を調査することである。
例えば、ある種の在データ。
北海道でほとんど採集例がないのだが、生息していないのか、そもそも調査していないのか、についてはよく分からない。
そこで、この在データに基づき、カーネル密度推定という方法で、サンプリングバイアスを確率密度で評価する。
で、この確率密度に基づき点を発生させ、これをバックグラウンドデータとして利用することで、多少はサンプリングバイアスが補正される、、、?
解析には10000地点を利用した。
もちろん、自力で考えたはずもなく、下記論文にRコマンドがある。
MaxEnt versus MaxLike: empirical comparisons with ant species distributions
Fitzpatrick et al. (2013) Ecosphere, 4: 1–15
来週は雪が降るかも。
先日、投稿して、即リジェクトになった点についての対策。
日本全国のデータを使って分布推定を行うのだが、計画立ててサンプリングがなされた訳ではないので、報告がない場所が、不在なのか、調査をしていないだけ、なのか分からないという大きな問題(サンプリングバイアス)がある。
Maxentは、在データだけでも中々良い予測ができるのだが、このサンプリングバイアスの影響は、かなり大きいことが知られており、色々な補正方法が考えられている。
もちろん一番良いのは、計画的に全域を調査することである。
例えば、ある種の在データ。
北海道でほとんど採集例がないのだが、生息していないのか、そもそも調査していないのか、についてはよく分からない。
そこで、この在データに基づき、カーネル密度推定という方法で、サンプリングバイアスを確率密度で評価する。
で、この確率密度に基づき点を発生させ、これをバックグラウンドデータとして利用することで、多少はサンプリングバイアスが補正される、、、?
解析には10000地点を利用した。
もちろん、自力で考えたはずもなく、下記論文にRコマンドがある。
MaxEnt versus MaxLike: empirical comparisons with ant species distributions
Fitzpatrick et al. (2013) Ecosphere, 4: 1–15
来週は雪が降るかも。
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