2011年2月24日木曜日

時計遺伝子

明日が前期入試ということで、今日は、構内にほとんど学生がいないので、とても静か。

日本周辺のコシビロダンゴムシの抜き出しをとりあえず終えた。このサイトから陸生ワラジムシ類の全世界の種リストと文献リストが入手でき、そこから、ひたすら東アジアの種を探しただけだけど。属名は確実に変わるだろう。
取り寄せる文献は100本近くになりそう、、、。

合間に昨夏に採集したトカラのコシビロダンゴムシに通し番号を付けた。合計で1800弱になった。これに、学生に任せている福岡のサンプルが加わる。そして来週、横浜からまとまった標本が届く予定。確実に2000は超えるだろう。

先日、何となく買った本。


NHKサイエンスZERO 時計遺伝子の正体 (NHKサイエンスZERO)

NHKのサイエンスZEROという番組で放送された内容を文章にした本。ということで、内容はとても分かりやすい。というよりも詳しい記述はあまりない。

なぜ、時計遺伝子の研究が盛んなのかというと、多くの生命現象には特有のリズムがあり、例えば、病気の細胞にも特有のリズムがあるので、病気の発祥しやすい時間というのがあるらしく、そのリズムを壊すor正常に戻す、ことで治療が可能になると考えられているそうだ。

また、リズムを刻むメカニズムが単純で美しかった。原理はタンパク質のフィードバック現象だった。


A遺伝子はタンパク質Aを生成し、B遺伝子はタンパク質Bを生成する。タンパク質AはB遺伝子を促進する性質を持ち、タンパク質BはA遺伝子を抑制する性質を持つ。すると、、、タンパク質Aが大量に生成されると、タンパク質Bが大量に生成され、結果、A遺伝子の働きは抑制され、タンパク質Aが減少し、結果、B遺伝子の働きが弱まり、タンパク質Bが減少し、結果、A遺伝子の働きが活発になり、、、という具合。上手くできてますね。

もう一つ興味深かったのが、18世紀にオジギソウという植物の葉が昼に開き、夜に閉じている現象に興味を持ったことが体内時計研究の始まりだったこと。その後も、ショウジョウバエの羽化の研究から時計遺伝子が初めて発見されるなど、今では、医学への応用が考えられているが、その根底には基礎研究があった。

ちなみに、この本の執筆者の一人である上田泰己さんは、大学院在学中に、日本最高峰の研究機関である理化学研究所のグループリーダーに採用された、スゴい人。かっこ良いので、よくテレビで見かける。

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