午前
・卒論手伝い
・カメラ設定
午後
・カメラ設定
カメラの設定に半日をかけてしまった。
哺乳類の調査では自動撮影装置がしばしば用いられる。その多くは、赤外線センサーを発しておき、そこを熱源が通ると撮影する仕組みである。
したがって、外気温と温度差が小さい変温動物には適用できない。
最近、大学院生がタイムラプス撮影を用いて訪花昆虫の撮影を試みている。
この方法だと、(撮影時間によるが)数千〜万枚の画像が撮影され、そのうち数〜数10枚に撮影されている昆虫を探すという作業が必要になる。
その労力を打開する方法として大きく2つがある。
一つは、人間が探すのではなくAIに探してもらう方法。多分、こちらが今どきだと思う。
もう一つは、昆虫が訪花したときだけ撮影する方法である。しかし、上記の通り、赤外線センサーを使った方法が使えない。
そこで、期待されるのがmotion detection(モーション検知機能)、つまり、画角に変化が生じた場合にシャッターを切るという方法である。
少し話は変わり、 Canon Hack Development Kit(CHDK)という仕組みを用いると、一時的にCanonのデジカメを改造することができる。
また、CHDKには、様々なスクリプトが公開されており、それらを実行することで機能を拡張させることができる。
そして、、、Motion Detect Plusという、motion detection(モーション検知機能)を実行するためのスクリプトが公開されている!
ということで、中古の格安PowerShot G9を購入し、本日、半日かかりで設置した。どうにか動くようにはなった。
緑グリットに変化が生じると撮影される。グリット数や位置へ設置できる。
昆虫に摸したペンが近づいてくる。この段階ではシャッターは切られない。
そして、もう少し右に進むと、パシャ、と!下記が自動で撮影された画像。
少しでも動くと撮影されてしまうので、野外で使えるかは不明。例えば、フラッシュ設定にしておくと、撮影前の調光?のシグナルに反応するのか、何も変化していないのに連続で撮影をしてしまう。
この辺りは設定でどうにかしないと、、、。
元ネタは、この論文。
Steen R. (2017)
Diel Activity, Frequency and Visit Duration of Pollinators in Focal Plants: In Situ Automatic Camera Monitoring and Data Processing.
Methods in Ecology and Evolution, 8: 203–13.
参考にしたサイト
・IXY 920 IS へのCHDKの導入
・CHDK【カメラ】インターバル撮影改造