午前
・卒論手伝い(野外調査)
午後
・資料作成
・DNA抽出
・資料作成
アリの巣に生息することで知られるオカメワラジムシ属(Exalloniscus)について勘違いしていた、、、真面目に論文を読んでいなかった。
時系列に整理すると、
1)日本からExalloniscus cortii Arcangeli, 1927(オカメワラジムシ)が報告された。
2)Taiti and Ferrara(1988)が、横浜市本牧の標本に基づき、Exalloniscus cortiiの図を描いた。
3)Kwon(1993)がExalloniscus cortiiのSyntypesの観察を行い、Heiji(韓国)のサンプルをLectotypeに指定した。また、この標本の形態は、Taiti and Ferrara(1988)の図とは異なることを指摘した。
4)Taiti and Gruber(2008)は、Taiti and Ferrara(1988)で観察した標本はExalloniscus cortiiではないことから、Exalloniscus japonicusとして記載した。
ちなみに、この論文では「The characters of this species are illustrated in Taiti & Ferrara (1988: Fig. 6).」としてDescriptionやRemarksはない(こういう記載もできるの?)。HolotypeにはTaiti and Ferrara(1988)で用いた標本を指定している。
で、ここまでサラッと読んで、日本産のExalloniscus cortiiと同定された種はExalloniscus japonicusである、と理解していたが、、、
5)Taiti and Gruber(2008)に「However, also E. cortii is certainly present in Japan as confirmed by the examination of some speci- mens. 」と、日本にExalloniscus cortiiは確実にいる、と書かれていた。
ということで、日本には、
Exalloniscus cortii Arcangeli, 1927
Exalloniscus japonicus Taiti & Gruber, 2008
Exalloniscus tuberculatus Nunomura, 2000
がいることになる。
論文の図を見る限り、Exalloniscus cortiiとExalloniscus japonicusは、確実に別種っぽい。
ただし、Exalloniscus tuberculatusと上記2種との関係については微妙かと。