2011年3月31日木曜日

さくら

知らなかったことにしよう作戦は、やはりマズいだろうということで、初期消火法についての相談。無駄だ。

Cubarisの論文化が(珍しく)順調に進む。形態の記載は一通り終了。シノニムの論文は初めて書くので、イントロの書き方が良く分からない。必要そうな文章を箇条書きにして、とりあえず終了。DNAの実験をしなければならないことに今頃、気づいた。明日から開始するしかない。キットがないかも。

今日で3月も終わり。ぼちぼち新学期が始まってしまう。卒業・入学シーズンといえば桜。桜についての興味深い研究成果が3月9日の毎日新聞に載っていたので紹介。


桜の名前で良く聞く、「ソメイヨシノ」とか「しだれ桜」などは、種ではなく、品種である。品種とは種をさらに細かくグループ分けしたものであり、植物ではそれに対応した学名を付けることができるが、動物は、品種に対して学名を付けることはできない。それぞれ、国際植物命名規約と国際動物命名規約で決められている。例えば、牛の「ホルスタイン」と「黒毛和牛」は品種であるが、それに対応する学名はともに「Bos taurus=ウシ」。

そして、日本には、「さくら」と呼ばれる品種が300種以上あるそうで、色々と品種改良しているうちに訳が分からなくなってしまったらしい。そこで、DNAを使って整理しましょう、と。

その結果、「ソメイヨシノ」と「八重紅枝垂」は同じ品種であることが判明。一方、「枝垂桜」には複数の品種が含まれていることなどが分かった、とのこと。

2011年3月30日水曜日

正真正銘

厄介書類が再燃。今回は、限界を超える程、厄介な状況にまで拡大する可能性が出てきた。それだけは絶対に避けなければならない。初期消火について緊急の話し合い。知らなかったことにしよう、、、という作戦に。

5月の土壌動物学会で、本研究室の学生が1名、本研究室の学生として初めて学会発表を行う。ぼちぼち講演要旨を書かないとマズい。ということで、とりあえずデータを解析したみたら、ナカナカ面白い結果。もう少しデータが増えて欲しいところだが、このままでもどうにかなるだろう。

自分の講演要旨は全く手つかずのまま放置して、Cubarisにとりかかる。論文自体は、日本産の種がとある種のシノニムでは?という単純な内容なんだけど、そもそも、Cubaris属自体が怪しいという問題があるので、属の特徴についてもキチッと説明しておく必要がある。文献の整理が終わった頃には15時を過ぎてた、、、。

でも、おかげで概要は掴めた気がする。あとは実際に文章にしてから色々と修正した方が早いだろう。

頭部の様々なパーツ

一通り図は完成したのだが、いくつか追加する必要が出てきた。

そうこうしているうちに、富山の布村先生から、お願いしていた荷物が届いた。箱を開けると標本が数本入っている。


この瓶の中には、Cubaris iriomotensisという種の標本が1個体ずつ入っているのだが、、、実はこれ、とっても大事な標本。とくに重要なのは左の瓶で、「Holotype」という文字が読める。では、Holotype(ホロタイプ)って何?

新種は普通、「これまでに報告されていない形態をもっているので、これは新種ですよ!」として発表される。その形態の証拠となるのが、このHolotypeで、現在では、新種を発表する際には、必ず1標本を指定しなければならない。つまり、これこそが正真正銘のCubaris iriomotensisなのである。まさに、世界に一つだけのキューバリス・イリオモテンシス。

そして、このHolotypeは普通、博物館などで「永久に」保管される。もし、紛失してしまったら、種の基準が分からなくなってしまうので、、、。最近は、博物館がエンターテイメント化してきているけど(学芸員さんの意向ではなく、社会の風潮?)、博物館の本当の、そして、最大の意義は、このような標本の管理であることを忘れてはいけない。多くの博物館では、人材もお金も足りなくて、標本の管理がままならないそうだ。

ちなみに右の「Allotype(アロタイプ)」は、ホロタイプと別の性の標本が指定されたもの。本種のHolotypeは雄なので、Allotypeの瓶には雌が入っている。

2011年3月29日火曜日

こころ


ダンゴムシに心はあるのか (PHPサイエンス・ワールド新書)

著者から頂いた。著者には昨年、本学に来て頂き、この本の内容を講義して頂いた。ダンゴムシに心はあるのか、とても意欲的なタイトル。

まず、全体の印象から。

ダンゴムシ(もしくは、土壌動物)の本として、読むと少し困惑すると思う。著者の最大の目的は「心とは何か」を解明することで、その対象動物としてダンゴムシを選んだのである。ダンゴムシの詳しい生活については、ほとんど書かれていない。

本来の趣旨とずれてしまうが、この本を読んで、私が一番感動したのは、動物行動実験において、「普通ではない環境(本では、未知の状況)」で実験することの意義を見つけたこと。日高著「動物の行動(1982)」の序文に、「このような研究(行動研究のこと)、、、自然界での彼らの生活の中でどういう意味をもっているのかという問いかけと結びついていなければ、あまり生物学的なものとはならない」と書かれている。当然のように、私もこのように考えており、サルに鏡をみせたり、鳥にピカソを覚えさせる実験などは、発達した脳をもつ生き物を対象にした稀な実験と考えていた。

しかし、著者は、未知の状況、つまり、自然界ではありえない”であろう”状況をダンゴムシに経験させることで、様々な知見を発見し、発達した脳をもたない動物を対象とした特殊な条件下の実験の意義を示した(道具の使用や知能にも言及)。これは、動物の行動研究の幅を大きく広げた、と言っても過言ではない。

そして、何より面白いのは、第2章に描かれているアイデアに富んだ様々な実験系である。見た目の面白さに気が惹かれてしまうが、そこから得られるデータは示唆に富んでおり、著者の視点の鋭さに驚かされる。科学の本当の魅力は、正に、このアイデアを生み出すことだと思っている。ただ、これには「生みの苦しみ」が付いて回るので、学校現場などでは扱われることなく、”あのつまらない理科をつまらないまま”教えてしまうのだろう。

少なくとも理科の先生には、大学でこの魅力に触れて欲しい。

さて、本題の「心」の部分。私は普段、「心」について深く考えることはないので、この本を読むにあたって、心、、、感情?、と意識した程度だった。著者は明確に心を「余計な行動を抑制する隠れた活動部位」と定義する。そして、未知なる状況にさらされると、この抑制がはずれ、思いがけない行動が観察できる、というのが著者の研究方針である。

私としては、まだまだ議論の余地があると思っている。まず「心」と呼ぶ必要があるのか?例えば、先日紹介した長谷川著「動物の生存戦略」には、「周囲の情報から適切な情報を選び出し、あり得る行動の選択肢の中から適切なものを選ぶ」ことを意思決定と呼び、それには「脳内の何らかのアルゴリズム」が関わっている、としている。つまり、一つを選ぶ「アルゴリズム」と、一つ以外を抑制する「心」、となり、これらは表裏一体の関係にあると思う。

第1章に「隠れた行動」が「心」であるという定義の説明が書かれているのだが、少しモヤモヤしてしまう(ただし、読む前は、もっと悩むと思ったが、予想以上にすっきりしていた)。きっと、著者も一番悩んだのではないだろうか。非常に論理的な文章だと思うが、「気配を感じるから、何か見えないもの(心)がある」という論調は少し無理があると思う。実感としては分かるが、そもそも内にあるものをどうして感じることができるだろうか。その説明が必要だろう。この個所が少し推測が強すぎて、少し残念に思った。

議論すべき点が多く残っているからこそ、今後、さらに発展するのだろう。正に、表紙に書かれている「The important thing is not stop questioning(問いかけ続けることこそが重要だ)」だろう。

動物を研究するなら、一読する価値はあります。

そのうち、世界一受けたい授業とかに出るかな?

注:「筆者」を「著者」が混在して分かりにくかったので30日に全て「著者」に修正しました。

2011年3月28日月曜日

再実験へ

卒論のコシビロPCRは、16Sは全てシングルバンドが確認できたが、COIarchはイマイチ。プライマーをISOPODに変更して再実験の必要がある。

土壌動物学会で発表予定のサソリモドキのシークエンス結果を学生と検討してみたが、八重山のサンプルがイマイチ。こちらもプライマーを変更して再実験の必要あり。


Cubaris論文で最も重要な図が一応、完成。バランスなど、もう少し修正が必要だけど。

2011年3月27日日曜日

何気に快挙

昨日は、久しぶりに家でダラダラ。今日は、卒論のPCRをちょっと手伝った後、足りないSEM写真を撮影。

感動する、と評判の甲子園の選手宣誓。確かに、感動しました。震災の年に生まれた、というこでとで、より気持ちがこもったのかも知れませんが、言葉に気持ちが入っている、とはこのことか。

さて、全くテレビでは報道されないだろうけど、昨日の深夜、快挙が達成されていた。ドバイワールドカップという、世界最高峰の競馬のレースで、初めて日本の馬が優勝しました。ちなみに、2着も日本の馬。

競馬の世界では、(私の勝手な主観だが)世界最高峰のレースとして、フランスの凱旋門賞、アメリカのブリーダーズカップクラシック、そして、このドバイワールドカップ、がある。いずれも日本の馬は優勝したことがなく、最高は、凱旋門賞(エルコンドルパサー)とドバイワールドカップ(トゥザヴィクトリー)の2着だった。

競馬を行う会場の地面は、芝とダート(砂)、そして、最近の流行で今回の会場でも使われていたオールウェザーと呼ばれる人工物のいずれかが敷かれている。また、同じ芝でも短く刈られている場合と長く刈られている場合、雨が降った直後と乾いた状態では、全く別ものとなる。馬は、それぞれ得意・不得意があり、競馬好きはこれを考えるのが楽しかったりする。

ヨーロッパは、芝のレースが中心だが、芝は長く、脚に絡み付くため、スピードだけでなく、パワーも必要となる。また、アメリカやドバイはダートが中心で、最近はオールウェザーに代わりつつある。さて、日本は伝統的に芝のレースが人気があり、最近は、短く刈り込まれた高速レースが多い。したがって、血統に人為的な選択圧が働き、結果的に、日本にはスピード重視の競走馬が多くなった。

日本の競走馬のレベルは非常に高いのだが(外国の馬が日本にきてもナカナカ勝てない)、海外に行って勝つには、それぞれの競馬場への適正が重要となる。今回は、日本ではほとんど使われていないオールウェザーだったのが、前評判では芝に似ているということだったので、日本馬にもチャンスがあると期待していた。また、怪物級の馬がいないのも幸運だった。

そして、今回のレースで本当に面白いのは、有馬記念(芝)の勝ち馬ヴィクワールピサとフェブラリーS(ダート)の勝ち馬トランセンドが1、2着だったこと。この2頭が日本で同じレースに参加することはまずあり得ないのである。

2011年3月25日金曜日

卒業式

今日は、卒業式。毎年のコトながら、2年間(+α)一緒に過ごした学生がいなくなるかと思うと寂しかったり、でも、いつまでもいられても困るわけで、と不思議な気持ちになる一日。

式には出席せず、祝賀会なるもののみに参加。


キット、卒業式当日は、色々と忙しくなるだろう、と言うことで、研究室の追いコンは先日、終えていた。


今年の卒業生は、私が赴任した年に2年生で、人生初の授業を受けていた学生なので、記憶に残っている学生が多い。

卒業生が、研究室に所属してから、あっという間の2年間(+α)でした。もっともっと色々なことができるのに、と思うこともあったが、とても明るい研究室にしてくれた。進学する学生が多いので、変化があまり感じられないかも知れないが、本研究室の卒業生としては初めて教員として働く学生がいる。残念ながら、世の中には色々な人がいるので、良い職場に恵まれることを今は祈るのみです。

地道にCubarisの写真の整理も続けた。スケールが抜けていることに気づいたり、レイヤーに貼付けていたつもりが、普通に貼付けていたり、ミスが続出で、匍匐前進が続く。

とても大事な電話がかかってきた。どうなる?

学生が頑張っているサソリモドキが、ややまずい状況。こちらもどうなる?

2011年3月24日木曜日

なかった

午前中は卒業研究の手伝い。コシビロのDNA抽出で、どうにか終了。来週、PCRをするので、それまで上手くいったのかは不明。大丈夫でしょう。

午後からは昨日の続きで、写真の整理。突然、画像が粗くなったりと、まだまだ苦戦する。


この形質が、属を分けるときにとても重要となる。雄はどうにか終了。明日からは雌に取りかかる。

今日は、雑用がなかった!!忘れてるだけか?

先日、日テレでやってたジブリ特集はなかなか面白かった。もののけ姫以降、宮崎駿監督の作品がイマイチ面白く感じなくなった理由も分かった気がする。

さて、結構知られているみたいだけど、私は始めて知ったトトロにまつわる話。良く目にする映画公開時の宣伝ポスター(上から3番目)。トトロの隣に女の子が一人いる。ぼ〜っとしか見てなかったので、劇中の名シーンの一つ、バス停でお父さんを待ってたらトトロが現れるシーン、と同じだと思ってだけど、こっちは、サツキとメイの二人がいる。

これは、元々、トトロは一人っ子の話だったのが、公開時間を伸ばすため、姉妹の話にしたのが理由らしい。ポスターの女の子は、服装はサツキと同じだけど、顔付きや髪型はメイちゃん風。

えなりのトトロ、、、良いセンスしてるな。都市伝説も多いのだが、なかなか鋭い観察をしていて、面白い。内容は怖いけど。