結構噂になってた、ダイオウイカスペシャル、面白かった。餌を使って撮影するという、結構、シンプルな方法で成功したのにビビったが。最初に観察したのが、日本人で良かった。
メールをいつか送って、ワラジムシ類勉強。
ダンゴムシのなかまー1
布村 (2012) 山林, 1542: 46-49
小さな記事なのだが、実は、結構重要なことが書かれている。日本産ワラジムシ類の高次分類の和名が示されているが、日本産土壌動物(青木,1999)でTrachelipidaeに与えられていたトウヨウワラジムシ科の和名がない。
著者に確認したところ、ハクタイワラジムシ科がTrachelipodidaeに対応し、新称ではないとのこと。日本産土壌動物のトウヨウワラジムシ科に含められていたAgnara属がAgnaridae科(ハヤシワラジムシ科)に移動したことにともない、新しい定義での科に新しく和名を与えたということかな(個人的な想像)?
ついでに、忘れそうなのでメモ。
Terrestrial Isopoda (Crustacea) from Korea
Kwon (1993) Korean J Zool, 36: 133-158
ハクタイワラジムシ科に属すLucaioides属の記載と近縁属との比較が整理されている。分類には色々な形質が重要なのだが、とても重要な形質の一つとして、ワラジムシ類の分類屋以外はまず知らない、背面に生えているNoduli lateralesという毛の位置がある。で、これが観察しにくい。SEMだと分かりやすいのだが。
もっと重要なこと。この論文では、Mongoloniscus nipponicusが紹介されている。和名は、ヤマトサトワラジムシ。元々は、Protracheoniscus nipponicusとして記載された種を、この属に移動した。こんな事は良くあるのだが、この論文ではもっと厄介な記述がある、、、Nunomura(1987)でProtracheoniscus nipponicusは、図を見る限りでは本種と同一ではない、、、では、Nunomura(1987)の種は何?
こうなると、日本産土壌動物(青木,1999)に掲載されているMongoloniscus nipponicus(ヤマトサトワラジムシ)は、Kwon(1993)の定義で良いのかな???とか。こうやって混乱していく。