2019年8月5日月曜日

Pseudophiloscia属ではない!

午前
・授業
・研究相談

午後
・標本整理
・原稿書き
・外部セミナー
・原稿書き

今月中旬が締め切りとなっている原稿を書かなければ、、、と思うが、あまり気が乗らない。やはり、自分の論文の方が気になって。

結局、ほとんど進まず悪循環にはまった。

あまり関わりたくなかった種。


小型で白色のワラジムシ類。

この手の種が見つかると、日本産土壌動物(青木, 2015)を参考にすると、Pseudophiloscia属かPapuaphiloscia属が候補として挙がる。

しかし、Pseudophiloscia属は、1998年にLeistikowによって属の再定義が行われ、各胸節背板に2本のnoduli lateralesが生える、とされている。しかし、日本産Pseudophiloscia属の種の記載論文を読むと、全ての種においてnoduli lateralesは1本である。ということで、これらの種はPseudophiloscia属ではない!

ちなみに、Papuaphiloscia属は各節に1本であり、その生える位置が属の表徴となっている。それを踏まえるとPseudophiloscia属とされている種はPapuaphiloscia属でもない。

この事実は、以前、このグループの同定を依頼されて気づいていた。「関わりたくなかった」のは、このグループは、サイズがかなり小さい上に、胸節が壊れやすく解剖が面倒くさい!!から。

ただ、今回の論文で必要になったので頑張って解剖を行った。プレバラート乾燥中で解剖の成否は不明だが、日本初報告の属だと思う。