島根サンプルにたわむれる一日。途中、卒業生が来てくれたので、しばらくお話に没頭。
難攻不落のAgnaridae。
これは、Arcangeli(1927)により、Atami、Nara、Arashiyama、Kobe、Oguri、Okitsu、Moghi、Kirishima、Kagoshima、Makino-oの標本を基に、Porcellio (Lucasius) mazzarellii、として記載された種に該当する(頭部など微妙に違いがあるが、小型のせい?)、ということは分かった。
しかし、この種色々と疑問が残る。本種は後に、Arcangeli(1957)が、Protracheoniscus属にLucasioides亜属を設立した際に、Protracheoniscus (Lucasioides) mazzarellii、として移動された。
で、Kwon(1993)がLucasioidesを亜属から独立した属へ定義することにより、本種は、Lucasioides mazzarellii、になった。
でっでっ、上記したように、関東以西の各地の標本を基に記載されたのだが、斎藤ほか(2000)の日本産目録に掲載されていない。見落としならそれで良いのだが、他の学名が与えられているとなると、その論文を探しきれていない訳で、、、困った。
しかし、世界産目録では、Protracheoniscus mazzarellii (Arcangeli, 1927)、となっており、分布は日本とされている。Kwon(1993)の分類学的な処置に問題があったのか?もう少し勉強が必要。
島根サンプルもだいたい半分ぐらいは決着がついただろうか、、、と思った頃、2種を含むと考えいたコシビロが、実は、、、4種含むことが発覚。ホントか?成長に伴う変異か?とか、疑問が多いので、またまた急遽DNA抽出を始める。