2016年4月29日金曜日

土壌動物の分子絡み

アリ類とワラジムシ類の種同定。

違う目的で文献探しをしていて見つけた土壌動物の分子絡みの論文。メモ。

A global molecular phylogeny and timescale of evolution for Cryptocercus woodroaches
Che et al. (2016) Molecular Phylogenetics and Evolution, 98: 201–209

アジアと北米大陸に分布するキゴキブリの系統地理、および、ゴキブリに共生するバクテリアとの共進化の可能性を調べている。アジアと北米の分化は55Maだった。また、ゴキブリとバクテリアの系統樹の樹形を比較し、棄却されないことから共進化の可能性を示唆している。

Supplementary Materialで新種の記載をしている。こういうスタイルも認められるのか。

A molecular phylogenetic study of pheretimoid species (Megascolecidae) in Mindanao and associated islands, Philippines
Aspe et al. (2016) European Journal of Soil Biology, 73: 119–125

フィリピンのミミズの系統、というか、分類のために遺伝的分化を調べている。

Storage and shipping of tissue samples for DNA analyses: A case study on earthworms
Straube and Juen (2013) European Journal of Soil Biology, 57: 13–28

凍結乾燥、75%エタノール、冷凍(-20度)で保存した場合のDNA分析の評価をしている。DNA抽出の方法としてpeqGOLD とChelex100も検討しており、peqGOLD と凍結乾燥の組み合わせが比較的好成績を収めている。