2013年8月31日土曜日

逃亡

午前中はお絵描き。午後から、卒論読みとか、データ確認とかして、どうにか、明日からの逃亡に備える。

空も少しずつ明るくなり、台風はどうにか大丈夫そう。

今回は、初上陸する徳之島、沖永良部島を経て、沖縄島に行く予定で、徳之島→沖永良部島→沖縄島は船で移動となる。

徳之島と沖永良部島は初めてなので楽しみではあるが、実は、サソリモドキもワラジムシ類もおおよそ予想はついているので、あまり気合いが入らない。夏休みを兼ねてなので、ダラダラと過ごして終わるはず。

とはいえ、一応、目的はあって、まず、絶対に達成しなければならないのが、沖永良部島のBurmoniscus shibatai。

本種は、これまで沖永良部島からしか報告されておらず、この島の固有種と考えられている。私は怪しいと考えており、タイプ標本はすでに観察したのだが、状態が悪く、いくつかの形態が観察ができないのと、DNAも調べたいので、新しい標本が必要というわけ。

次に欲しいのが、沖縄島のサソリモドキ。まぼろし化していたが、どうやら実際にいるようで、すでに1個体採集して解析も終えているのだが、やはり、もう少しサンプル数を増やしたい。

あとは、ヤンバルでしか見つかっていない、Burmoniscusとコシビロがいるのか、という楽しみはあるが、これは頑張って採取してもいつ発表できるのか、、、という作業時間の制約が強くて。

映画のダウンロードとか、持って行く本(やっと新参者の文庫本がでた)とか準備は結構前に終えていたのだが、調査道具をやっと準備して終了。

ただ、食欲が高まったきたヤシガニが心配。

2013年8月30日金曜日

信じて

雨はたまに強く降るが、嵐と言う感じではない。

福岡空港出発便で幾つか欠航が出ているけど、新潟は台風+前線の影響ポイが、成田とか、羽田とかは関係ない気もする。とりあえず、福岡空港自体は問題なく機能しているようだ。明日には、温帯低気圧になると信じて、日曜日にかけることに。

今回の離島調査は、休暇をとって私費で行くので、もし、行けなくてもとくに問題はないわけで、、、ただ、福岡→鹿児島が欠航になった場合、鹿児島→徳之島の航空券は払い戻しになるだろうか。那覇→福岡は無理だろうけど。

脚と触角の毛に苦戦した一日。


お絵描きに没頭できたけど、休憩時間がとても長くなってしまった。首と肩が痛くなってきた。

2013年8月29日木曜日

右肘

トレースと学生と話合い、の一日。右肘から先しか動いていない。

口器が終わり、胸脚に苦戦したところで終了。スペースとか、パーツごとに大きさが変な感じなってしまった。これを自由に変えられるのが、PCソフトでトレースをする利点かな。


台風は微妙だな。明日、決断を下すしかないが、、、。

2013年8月28日水曜日

やり取り

トレース。1種の輪郭が終わっただけ、、、。


来週は、離島に旅立つので、学生とのやり取りが色々とある。チョウチームと野外作業。1時間弱の作業だったけど、猛烈に汗をかいた。


アゲハの幼虫。園芸用のミカンよりもカラスザンショウの方が好きなのかな?


葉を落として、枯れたキャベツはこんな感じになる。


日曜日に、福岡から鹿児島を経由して徳之島に行く予定なのだが、台風が心配。鹿児島からは飛べそうだけど、福岡がどうなるか、、、土曜日のうちに鹿児島に入っておくか。

2013年8月27日火曜日

再送信

コシビロ投稿に向けて、図の作成を進める。まず、簡単に終わりそうなSEMを早々に片付ける、、、はずが、体サイズが結構違うことに最後に気づき、やり直しとかしているうちに、半日以上かかってしまった。

でも、これで決着でしょう。


分けたのは良いが、種同定は大変だ。私のせいではないですよ。



あとは、明日、植え付けをするキャベツを買いに行ったり、学生と研究計画について話合ったり、線画の修正をして終わり。

明日からは線画のトレース。予定を大幅に繰り下げて、来月中に投稿まで持っていきたい。

この論文に関連して、、、いつまで経ってもある博物館から標本貸出に関する回答がないな、ダメなのかな、と思ってたら、メールが送信できていなかった。再送信。

2013年8月26日月曜日

ゾウムシ講演会

ゾウムシ講演会は、色々と勉強になりました。200名ほど集まったらしい。会場で研究室の卒業生に会ったが、一般の人も結構来ていたみたい。

森本先生は、ご自身の研究成果を中心にゾウムシの包括的な講演をされ、個人的には地理分化の話が興味深かった。ゾウムシは、山が違うと種が違う、ぐらいの勢いで多様化が著しいらしい(系統によるみたいだけど)。その要因として、分散力の低さが挙げられていたが、私の扱っているワラジムシ類をはじめ、土壌性無脊椎動物は基本的に分散力は低く、ゾウムシがとくに分散力が低いと考えるのは少し無理があるだろう。

分子は扱っていないようなので、種の多様性は形態の多様性を指しているとすると、ゾウムシは形態が変異しやすい、何か、があるのかなと思った。遺伝的分化と形態変異を様々な分類群で比較すると、何か、が分かるかも。

養老孟司さんは、ゾウムシの話というよりは、昆虫にまつわるエトセトラ、といった話だった。1時間弱、スライドは使用せずに話だけで構成するのは、さすがなだな〜と思った。昆虫観察から感じたマニアックなネタを一般性の高いネタに昇華させるのも印象的。学会だと文句を言われそうだが、聴衆者に対応したということか。

見ないで絵が描けるくらい、パータン認識できるようになると、昆虫を見るのが面白くなる、というは納得させられた。

「ゾウムシの世界 美と多様性」も鑑賞。小檜山賢二さん(慶応大学名誉教授)の巨大なゾウムシの写真が飾られていた。ここまで拡大しても隅々まで綺麗なのがスゴい。


お皿に虫が、、、これは、陶芸家の奥村巴菜さんの陶芸作品。巨大、かつ、リアルな作品もあった。ダンゴムシも作ってくれると良いのだが、、、。ガラス後越しなので、ボケてます。


丸山先生の研究室も鑑賞。


ただ、一緒に言った美術科の学生が、なぜか昆虫関係者の知り合いが多いことに、一番驚いたが、、、。

今日は、SEM撮影して、1時間ほど会議。午後、先日、必死に直した浄水器が不安なのでメーカーの人に確認してもらいOKをもらう。

学生と少し研究について話をした後、9月の中学生向け実験の打ち合わせ。テーマは遺伝子なので、かなり不安。とりあえず12日に中学校で講義をすることになったが、来週は沖縄調査なので、また、ギリギリの準備かな。で、SEM撮影の続きをして終了。

2013年8月24日土曜日

シチリア島

Iridovirus infection in terrestrial isopods from Sicily (Italy)
Lupettia et al. (2013) Tissue and Cell, 45: 321– 327

イタリアのシチリア島で発見された青色ワラジムシ類に関する研究。著者の一人に別刷りを送っておいたので、きちんと引用してくれた、、、一部、学名が間違って引用されたけど。

分子と形態からイリドウイルスの種類を調べ、また、感染個体(Armadillidium decorum、Porcellio siculoccidentalis)の飼育も行っている。

1.行動については、光、水、接触に対する反応が無くなる(弱くなる)そうで、既報の結果と一致したそうだ。興味深いのは、青色の臓卵雌を飼育した結果、1/3匹で産卵に成功し、成体になるまで飼育したが、イリドウイルス感染の症状は出なかったとのこと。どうやら垂直伝播はしないみたい。

2.感染した個体は平均で30日、最長で79日生きた。(感染の経過が良く書かれているが)感染の最終段階になると約1週間で死ぬらしい。

3.分子データは、私達の研究を一致したということぐらい。形態については、私には良く分からない。

久しぶりに雨。結構、強く降っているが、これから、九州大学で、養老孟司さんと森本桂先生によるゾウムシの講演会に参加。

2013年8月23日金曜日

発狂

関東コシビロの下書きが一通り終わったので、Inkscapeでトレースをしようと、配置とか考えながらポチポチ進めていたら、、、落ちた。一気にやる気が失せる。

あっさりトレースを止める。

重要な種の表徴となると期待していた胸脚の毛の配列に結構な変異があることが分かってきた。例えば、個体によっては左右の脚で違いが見られることもある。ということで、この形質だけ種同定することはできない場合もあるよ、説明するために変異の定量化を目指し、再々度、検鏡を行う。

まぁ、どうにかなるか。あとは、ワラジムシ類分類で最も観察しづらい形質、noduli laterales、を決着つければ観察は終わり。一応、線画にも描いてあるが、SEMも撮影しないと正しいのか不安なので、SEM撮影の準備を始める。

コシビロを横向きにして、金属の土台に載せる。


このSEM用の標本を選ぶのは結構ストレスがかかる。SEMは倍率が非常に高いので、小さなゴミが付いてるとそのゴミが大きく映ってしまう。そこで、できるだけ綺麗な個体を選ぶのだが、ワラジムシ類は体表面から色々な物質を出しているようで、ゴミが付着していることが多い。

で、超音波洗浄機で洗浄をするのだが、やり過ぎると毛が抜けてしまったりと塩梅が難しい。最終的には、ピンセットとか、キムワイプとかで、地道にゴミを採るのだが、、、勢い余って標本が壊れてやり直しとか、綺麗に出来たと思いSEMで観察したらヒビが入ってたりとか、発狂しそうになる。

サザンに助けられている、ここ数日。

2013年8月22日木曜日

背中ゾクッと

今日は顕微鏡を覗かない、と決意して、放置していた学会業務、メールの返信を済ませて、シークエンス結果の整理。期待のサソリモドキITS領域は、まあまあ綺麗に読めていたのだが、種内では変異がみつからず、、、最終手段でとあるクモの研究者に相談してしまう。

最後に少しだけ、東大コシビロの解剖をして終了。

平均気温では、福岡が日本一暑いらしい。こんな暑いときは恐い話で背中をゾクッとさせて涼みましょう。

先日、ある方から、標本の日付データがおかしいと。2007年には調査していないハズなのに、私が送ったデータでは2007年になっている、、、。しかも400近いサンプル全てでおかしなことに。


そんなハズはない、と全ての標本を見直した結果、これが正しい。確かに全てでズレている


なぜ、こんなことが起こったんだ。全サンプルを入力ミスするとは考えにくいけど、、、ん、全て4年と1日ズレてるぞ、と。

すぐにネット検索。ありました、WinとMacの日付の基準の違いが原因らしい。

私も全く知らなかったのだが、少なくともMacのエクセルでは、このように基準を変更することができる。


私が気づかないうちに変更していたのか、MacとWinでやり取りをしているうちに偶然変更してしまったのか不明だけど、今回はたまたま気づいたから良かったものの、もし気づかず公表していたら、、、。

あなたのエクセルの日付データ、全て狂ってるかも、、、背中ゾクッとしましたか?

2013年8月21日水曜日

続きは

コシビロを解剖したり、SEM撮ったり。それにしても、先々週末からは、充実した日々を送っているな。これがずっと続けば良いのに。

とりあえず、これまでの成果を共同研究者に連絡して、客観的な意見を聞く段階まできた。このペースで研究すれば、1年で日本産の全種、終わりそうだけど、、、。しかし、缶コーヒーとチョコレートの摂取量が異常になっている。いつも論文を書くときはこうなるが、困ったもんだ。

コシビロは関東に4種いるらしい。1種は分布がかなり制限されており、あまり扱っている人がいないので、しばらく放置する。今回の研究で扱うのは、2種+1種。

まずは東京大学産。東京大学で採集された個体を私が扱っているからこう読んでいるだけで、関東に広く分布しているらしい。


続いて、横浜国大産。これでも東京大産と同じで、関東に広く分布しているのだとか。


この2種、形態はかなり似ており、これまでは1種として扱われてきた。共同研究者により、別種であることが疑われて、ここ数日のお絵描きで、ま〜別種でしょう、と。しかし、この2種にどの学名が付くかは未だに分からない。

で、この学名の決定に際して、大きな問題になりそうなのが、この種。横浜の某所から採集された個体。


「上の2種と比べると全体的に黒いので違うかな〜、でも似てるけど」と思うかも知れないが、ちゃんと形態を調べると、かなり違う。で、これまでは、この種をセグロコシビロダンゴムシと読んできたのだが、、、。

続きは論文で。いつでるのやら、、、まだ、投稿すらしてないのに。

2013年8月20日火曜日

シロアリ

東京大と横国大のお絵描き終了。貴重な標本が2名の方から届いた。明日から、こちらにも手を出したい。

結構前に入手したのに放置していた本。著者は、進化生態学の日本のエースといっても差し支えないであろう、スゴい人。年齢は私とあまり変わらないが、、、。


シロアリ――女王様、その手がありましたか! (岩波科学ライブラリー 〈生きもの〉)

シロアリと言えば、家を食べてしまう害虫として有名。昆虫学の世界では、このように人に害を及ぼす虫は良く研究されている。キット、シロアリも良く研究されているのだろう、、、と思ったが、筆者はこの10数年の間に、驚くべき発見を連発している。

1.巣の中に普通は1匹の女王のみが君臨するアリに対し、シロアリは王と女王が君臨し、王と女王が交尾をして息子、娘を産み、これらが働きアリになる。アリとの大きな違いは、シロアリは娘がそのまま女王(二次女王と呼ぶ)になり王と交尾する点で、この近親交配と羽アリの性比の関係は以前から疑問をもたれていた。
 そこで、二次女王の遺伝子を調べたところ、、、二次女王は「女王の遺伝子しか持っていない」ことが分かった。どういうこと???つまり、女王は、繁殖しない働きアリを産むときは雄の精子を利用するが、繁殖する二次女王を産むときは自分の遺伝子しか使っていない!
 これは、遺伝子レベルで見れば、雌は永遠に生き残ることなる(ただし、二次女王は女王のクローンではない)。女王は王を裏切り、自分の遺伝子を残している、、、これが進化の本質である。

2.著者は、シロアリの卵の塊の中に、同じような大きさの丸い物体を発見した。当時、これが何なのか知っている人は世界中に一人もいなかった。色々と調べた結果、菌核菌と呼ばれる菌の一種であることが分かった。その後の研究により、この菌核菌は大きさと匂いでシロアリの卵に化けて世話をしてもらっていることも明らかとなった。
 さらに面白いのが、カビがどのようにして卵に化けたのかという謎で、これは、シロアリが卵を認識するのに木材を分解するための酵素を利用しており、菌核菌も元々この分解酵素を生成していており、それをシロアリの卵に化けるのに使ったというのだ。進化とは不思議なものだ。

この2つの世界的大発見の他にも、二次女王への発育を制限するフェロモンの発見や同性のタンデム行動の適応的意義の発見など、さらっとスゴい発見が書かれている。

生態学や進化学の知識が全く無い人がこの本を読んでも、このスゴさは良く分からないかも知れない。なので、進化・生態学を勉強した大学生には是非読んでもらいたい。もし、この本の面白さが分からないならば、進化・生態学をあまり理解できていないのかも、、、。知識は世界観を変え面白いことが増える、だから、勉強する、、、勉強をする意義ってこれで良い気がする。

ちなみに、著者は、卵に擬態する菌核菌を使ったシロアリの駆除方法なども考えているそうで、基礎研究の充実が応用されるという研究の理想系を体現しつつある。

さて、ここにきて、文頭の疑問、シロアリは世界的な害虫で良く研究されているはずなのに、なぜ、こんなにも多くの大発見ができたのか。もちろん、知識やセンスもあるのだろうが、理由の一つが、種によってはシロアリの王と女王を採集するは非常に難しいことにあるらしい。

では、この難しいシロアリの王と女王をどのように採集するのかというと、、、過酷な野外調査らしい。ちなみに、その野外調査は、指導学生にケンジズ・ブートキャンプと呼ばれているのだとか。もし、オリンピックに、ヤマトシロアリの女王探し、という種目があれば、ボルト並みの力を顕示できると書かれていることからも、ずば抜けた力があるのだろう、、、。

この手の本の楽しみの小ネタもチャンとあります。自由な気風の京都大では、「先生の言うことを聞くな」という先生がいるらしい、、、ちなみに、本学にいる京都大出身の先生も同じことをたまに言っている。京都大昆虫研では「生意気」や「変人」が褒め言葉。著者は、学生時代に下宿のコタツでシロアリを飼っていた。斧、ナイフ、ノコギリを持っていたらパトカー3台に囲まれた、などなど。

そして、最後に感動の一文。著者の父親は「人は優しいよ、自然は厳しいよ」を子どもに教えるのが父親の役割とおっしゃっていたらしい。著者は、人には優しく、自然には謙虚に接することを心がけているとのこと。私もそうありたい。

目次
1.シロアリとの運命の出会い
2.シロアリとは何者か?
3.カップル成立
4.女王の分身術
5.女王様のワインの香り
6.シロアリに化けるカビ

日本の進化生態学の最高峰を体感できる必読の一冊です。

2013年8月19日月曜日

頑張り

大学に来る人が多くなった。色々なところで講習もやっているのだろう。

科研ネタを少し考えつつ、東京大コシビロのお絵描き続き。

コシビロの口器の一部、顎脚。属レベルの分類に使われることが多い。


同じく口器の一部で、第2小顎。あまり変異の見られない部位で、かなり高次の系統関係を議論するとき以外は、あまり使えない。


観察(できそうな)部位を箇条書きしたら、38個あった。全部は必要ないだろうけど、まだ、頑張りが必要そうだ。

2013年8月18日日曜日

ワサワサ

夏休みらしく、ということで、世界陸上終わりにジャンゴ繋がれざる者を観てしまい、今日の午前中はボーとして、何もせずに終わった。

テレビを観ていたら、脇腹がチクッと。気のせいかと手で触れると、何かがボトッと落ちて、ワサワサと。もしや、、、やはり、オオムカデだ。以前の個体に比べるとかなり小さい個体だったけど、噛まれた直後、すでに親指ぐらいに腫れてる。


現在は全体的に腫れており、痛みは全くないけど痒い。

ジャンゴは面白かった。タランティーノのバイオレンスが苦手な人は無理かも知れないけどオススメ。南北戦争の2年前のアメリカ南部が舞台で、脱走して捕まり、拷問を受けた上に恋人と分かれ離れになった黒人ジャンゴが、賞金稼ぎの殺し屋の仲間になり復習するという内容。2:40くらいの長い映画だけど、全く飽きない。

賞金稼ぎ役のクリストフ・ヴァルツは何か裏がありそうで気になるし、恋人の主人役のディカプリオの狂人プリはかなり恐い。ジャンゴ役のジェイミーフォックスは心に秘めた的な感じでかっこ良く、執事的な役割のサミュエルLジャクソンには「余計なこと言うなよ、、、」と言いたくなる嫌らしさ。タランティーノもちょっとだけ出てる。隙がない面白さ。

で、ダラダラと大学にきて、レポート読んで成績を付けたり、今月末が締切の書類書きを進める。その後、東京大のコシビロお絵描きを少しして、口器の解剖とプレパラート作りで終了。

構内散歩中に美術科の学生とお話。先日のゴーヤのカマクラは美術科の授業で作ったのだとか。骨格のドームは、キットを使ったのではなく、自分たちで計算して作ったらしい、、、スゴいな。

2013年8月17日土曜日

落ち込み

一昨日から世界陸上にハマり中。アリソン・フェリックスの故障は残念だったけど、それを受けての織田裕二の落ち込み具合に驚いた。あと、4×400mリレーのベルギー代表は、4名中3名は兄弟というのも驚いた。

いつか、織田裕二と松岡修造でオリンピック中継をすることを願う。キット、2ちゃんは盛り上がるハズ。

東京大のコシビロお絵描き。体の側面を描いていてあることに気づいた。


あら、もしかして、と横国大の標本を見直すと、先日の絵には間違いがあることが判明。


とっても観察しづらい形質だけど、形態で区別できるかも。ここ数日の頑張りが報われるか、、、体サイズの異なる標本をもう少し観察する必要があるけど。

チューブが発見されたので、シークエンスの準備を進めて出してしまう。来週、早々には結果が出る。ITSがどうかな、、、。

2013年8月16日金曜日

カマクラ

せっかくなので、何か夏休みらしいことをしようと思い、お菓子を食べながらダラダラと世界陸上を観てしまった。高飛びがスゴかった。

昨日、頭部のお絵描きが終わった後に作製しておいた口器のお絵描きを進めて、横国大のサンプルは一通り終了。続いて、東京大学の標本の解剖を始める。先日の教訓を活かし、焦らずに今日はプレパラートを作ったところで終わりにする。

次いで、先日のPCRサンプルを精製して、シークエンスに出す準備をしていたら、、、チューブが足りな〜い、と落ち込んだところで終了。

お絵描きの合間に大学構内を散歩。技術科の校舎近くにあった、植物で作られたカマクラ。カッコいい。


ゴーヤで出来ている。


技術と家庭は色々と面白そうだな。

お盆休みにコシビロとサソリモドキを終えるはずが、未だに、コシビロ一種のお絵描きが終わっただけ、、、。土日は、成績付けもやらないとな。あと、学会のHPと投稿規定も、、、色々と溜まってきたな。

2013年8月15日木曜日

お盆

お盆は祖先の霊を祀る一連の行事とのことだが、実は、私はずっと、終戦記念日に戦没者を追悼することがお盆始まりだと思ってた。終戦記念日が8月15日なので。

お盆と終戦記念日が偶然の一致だと知ったのは、大学院時代に沖縄に住んだとき。まず、沖縄の人達にとって、終戦の日は6月23日であり、現在では慰霊の日として制定されている。ということで、8月15日は終戦の日として、あまり強く意識されていない。

そして、沖縄のお盆は旧盆に行うので、8月13、14、15日とは異なる日程となる。つまり、沖縄では、終戦とお盆が一致していないので、この2つが関係がないことが分かった、、、。

こんなことも考えつつ、お絵描きの続き。お絵描きをするには、形質をきちんと観察できる状態にする必要があり、そのためには解剖をしなければならない。コシビロ1個体をきちんと観察するには、これくらいの数の部位に分解する必要がある。小瓶に各パーツが入っている。


観察したことのある人はほとんどいないと思うが、種や属をきちんと同定するには顔も観察しなければならない。コシビロの正面は何となく笑顔に見える。


コシビロの属分類において最も重要なのが、腹節側縁の腹側の形質。


第1腹節がSEMと違って見える。角度だな。描き直しは、、、明日。


とくに重要な第2腹節は大丈夫そうなんだけどな。


体が上下左右に歪んでるので、どこを底面にするかで、かなり見え方が異なってしまうのが厄介。これも分類の混乱に関係してるかも。

2013年8月14日水曜日

急がば回れ

朝起きたら、水道が止まっていた。断水なのか、とか、家の水道が壊れたのか、とか考えていたら、同じ宿舎に住むとある先生から、水道止まってる?と連絡がきて、宿舎全体が止まっていることが判明。

この先生の迅速な対応でひとまず水道が使えるようになったので、シャワーを浴びていたら、、、止まった。ちょろちょろ出る水でどうにか石けんを洗い流し、メールを観ると、工事のため断水する、と。すでに直ったらしいので安心して家に帰れる。

ということで、遅れて大学にきて、お絵描きの続き。想像よりも私は絵を描くのが遅いんだなと分かった。コシビロ種分類の重要形質の一つ、第1胸脚。あと、第7胸脚の形質も重要。


Burmoniscusではとても重要形質なのだが、日本産コシビロではあまり変異が見られない、第1腹肢内肢。


綺麗に外すのが面倒、でも、重要な形質である第1腹肢外肢。陸生等脚類はここで呼吸をしている。生体では、複雑な線が描かれている辺りが白体として観察できる。


最重要の形質は下書きが終わったけど、重要でない形質も重要ではない、と示すために描かないといけない訳で、、、。今週中に終わるか不安。

合間に、コシビロのDNA抽出とCOIのPCRを終え、早速、電気泳動へ。染色液に入れたあとに、、、電気泳動のスイッチを入れていないかも、という不安が脳裏をよぎる。まさか、そんなことはないだろうと染色と脱色をするが、DNAが流れた形跡なし。急がば回れ、でした。

2013年8月13日火曜日

輪郭

サソリモドキのITS再実験、4/6で増えた。ただ、2/4が微妙。和歌山は増えず、与那国は増えが悪い、ことが分かった。和歌山は増えなかったら諦めるとしても、与那国は諦められないので困った。コシビロと合わせて今週中にシークエンスに出しておきたい、、、変異がなかったら意味がない訳で。

学生と研究について少し相談してから、東京大学と横浜国大のコシビロに取りかかる。お絵描きをしたくないので、どうにかSEMで誤摩化そうとするが、試料の準備が上手くいかず、細かな形質が綺麗に見えない。


諦めてお絵描きをすることに。解剖する前に全体の輪郭描いて、付属肢を外したところで終了。

2013年8月12日月曜日

東京大学と横浜国立大学

昨日は、サソリモドキのPCRをしたり、SEM用の解剖などをして、遅めの昼食を食べたら急に気持ちが悪くなったので、あえなく退散。

家に戻ってウダウダしてたら回復したので、大学に戻ろうかと思ったが、放置していた町内会業務を片付けているうちに終わってしまった。

今日は、午前中、修論の手伝いでダンゴムシ採りをして、研究室に戻ったところに新しいプライマーが届いたので、早速PCRを始める。ITS2領域で4/8でシングルバンドが確認できた。どうしても調べたい系統で増えていないので、他のサンプルで再実験。この泳動は明日に。

途中、30分ほど、とある研究室に訪問をして、あとは、東京大学と横浜国立大学のコシビロ観察。写真撮影をしたのだが、、、苦戦。

DNAを抽出する可能性があるので、標本は普段99.5エタノールで保管しているのだが、写真はエタノールから取り出して撮影をした方が綺麗に撮れる(気がする)。しかし、エタノールから取り出すと当然エタノールはどんどんと蒸発するので、シャッターを切る度に微妙に反射具合が変わってしまい変な感じになってしまう。また、時間をかけ過ぎると体内に空気が入ってしまい、標本として使えなくなる。

東京大学産。


横浜国立大学産。


新しくコシビロ標本のプロK処理を始めたところで終了。

2013年8月10日土曜日

準備

昨日と一昨日の業務で、教員の仕事はひとまず終了したので、今日からは研究に集中できる。とうとう平和な時が訪れた。

とは言え、木曜日から夏休みに入ったので、これから色々と集中講義が始まる。ということで、本日から始まる集中講義の担当教員に時間割担当として挨拶。

蒸留水精製器の調子を確認してから(排水が妙に汚い)、加計呂麻島のサソリモドキのDNA抽出を終える、、、PCRは明日へ。

実験室の洗い物を少し片付けて、先日届いた東京大学に住むコシビロの標本整理を終える、、、解剖は明日へ。

今日は、準備で終わり。

2013年8月9日金曜日

夏の一夜

昨日は、午前中に中学校の先生向け講習で、遺伝子抽出の実習。どうにか終了。全員が抽出できたので、まあまあの出来ということにしておこう。

で、片付けをして、卒論発表会の練習。その後、卒業生を交えて、夏の一夜、を過ごす。先生って大変な仕事なんだな、と思った。


今日は、午前中、ヒノキ林調査。これで今年の分は終了。

午後に卒論発表会、、、これもどうにか終了。そして、最近の懸念材料になっていた蒸留水作製器の掃除にとりかかる。大学の水道は石灰質?カルシウム?が大量に含まれているので、蒸留水作製器にすぐ付着してしまうのだが、1年以上放置しておいたら、よごれが酷過ぎて掃除できい状態なってしまった。


やれるだけのことはやったが、部品を交換しないとダメかも。

夕方、新しい研究機器が納品された。来週は、これで遊ぶことになりそう。

2013年8月7日水曜日

ITS

明日の準備で苦戦。午後から、学生に手伝ってもらって準備と予備実験。

終わったと思ったら、色々と足りないことに気づいた。電気泳動の動画を撮影したり。


シークエンス結果が返ってきた。


台湾産のCOIはとても綺麗に読めたが、更なる疑問をあぶり出した。18Sとヒストンは波形は綺麗なのだが、変異が少なく18Sは使えそうにない。ヒストンは検討する余地はあるが、可能性は低いかな。あとは、ITSか、、、真菌を拾ってしまうんだよな。

2013年8月6日火曜日

ミョウガ

ヒノキ林調査。1地点だけなので1時間程度で終了。

調査地付近で見つけたミョウガ(?)葉がバッサリと切り取られていた。糞も多かったしシカかな?


昼過ぎには大学に戻り、調査の片付けをしつつ、明後日の準備でブロッコリーとかレバーの処理。合間に、学生実習用に購入した顕微鏡の受取り。

明後日の講習、実習のことばかり考えていて、講義部分の準備を忘れていた。エタ沈の説明のため、水に溶ける、ことを説明しなければ、とか、、、。

2013年8月5日月曜日

Spherillo

支払い関係の書類整理にやや苦戦。とある雑誌の査読を回答した後、どうしようもなくなった蒸留水精製器を片付けようとメーカーに電話をしたら、とりあえず解体してみて下さい、と。余計に壊しそうな気もするが、、、。これは週末まで放置。

昨日、急に気になってしまったコシビロの属問題。全単語訳し大作戦で読んでいるうちに、何となく疑問がとけた気がする。2、3標本を簡単に観てみるが、やはり、日本(本州)のコシビロはSpherillo属が多い、というのは正しいみたい。ただ、琉球は、いくつも属が混じっているみたいだけど、、、。

そうこうしているうちに、東京産コシビロが届く。来週は、これの形態を決着つける。

午後からは、木曜日に迫った講習の配布資料の準備。


草稿ができたところで終了。

明日は、ヒノキ林調査。1地点だけなので1時間くらいで終わるか。帰ってきて、どうにか配布資料を終えたい。

嬉しい報告もあった。

2013年8月4日日曜日

昨日、不発だった核2領域をテンプレートの濃度を上げて再度PCR。

待っている間に、プロK処理で放置しておいたサソリモドキのDNA抽出の続き。で、核のPCRが終わったので、抽出したばかりのサソリモドキのCOIのPCRを始める。

COIのPCRが終わったところで、まとめて電気泳動。COIは4/4、ヒストンが5/8(ただし、1つは2重バンド?)、でEF1αは全滅。

これに18Sを加えて、とりあえず30本をシークエンスに出す。18Sが使えれば良いのだが、、、。

Taqがちょうど切れてしまった。今週中に購入できれば良いが。掃除していたはずが、浄水器は壊れてしまったようだ。

2013年8月3日土曜日

ニンニク

昨日、開始したPCRを電気泳動へ。

18Sは6/8でナカナカの成績だけど、種内の系統をみるのに使えないだろうな、、、。他の3領域はほぼ絶滅。アニーリング温度を下げてみるが、これも全滅。ただ、2回目の実験はサーマルサイクラーの設定に問題があったかも。久しぶりに実験をしたので、疲れてしまった。まだ、試すことは沢山あるけど、明日に。

合間に、来週の講習用のニンニクの核酸観察の予備実験。

こんな感じに根が成長したら、先端を1cmぐらい切り取り、5%塩酸で3分ほど湯煎。


その後、水洗いして、スライドガラスに載せて、先端2mmくらいを切り取り、ピンセットで潰す。そこに、酢酸カーミンを1滴たらし、カバーガラスを載せて、ティッシュなどを被せてから再度、押す。

すると、細胞分裂の様子が観察できる。間期。


中期。


終期。


さらに、合間に蒸留水精製器の清掃をしたら、頭が混乱してきた。