2019年1月11日金曜日

ジャスモン酸

午前
・論文書き

午後
・データ整理
・卒論指導兼データ整理

別の論文を読んでいたら見つけた、ナカナカ興味深い論文。

Detritivorous crustaceans become herbivores on jasmonate-deficient plants
Farmer and Dubugnon (2009) PNAS, 106: 935–940

ワラジムシ類は普通落ち葉を食べるが、生葉も食べることができる

窒素量など、栄養の面から考えれば生葉を食べた方が美味しいはず。そこで、生葉が食べられない原因に興味がいく。

筆者らは、ジャスモン酸という植物ホルモンを合成できない、シロイヌナズナとイネの変異体を用いて、野生型との被食実験を行い、ジャスモン酸が合成できない変異体の方が摂食されやすいことを示した。

これによって、ワラジムシ類が生葉を積極的に食えない理由の一つとして、植物によるジャスモン酸の合成が関わっていることが分かった。

最近、ワラジムシ類による農作物への被害が増えているそうで、生葉を食べるメカニズムは、今後、面白い研究ネタになるかも。